40代無職中年男にありがちな妄想

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

悲しい話を小耳に挟んだ。

先日、図書館のロビーで休憩していたところ、サラリーマン風の男性が電話をしていた。
周りに遠慮がちに話していたのだが、それほど広くはないロビーなので近くにいたその内容が
近くに座っていた私にも聞こえてくる。

どうやら父親が出先で倒れて救急車で病院に搬送されたそうだ。
さぞかし心配だったことだろう。

一見したところ、その男性は私と同年代のようだ。
そうするとその父親も私の父と同じくらいの年齢で、おそらくは70歳を超えているのではないか。

それくらいの年齢になると、急な体調の変化で突然倒れることもあるかもしれない。

ふと、離れて暮らす自分の父親を思い出した。
父は自営業を営んでおり、まだ現役で頑張っている。

きっと私のことが心配でおちおち隠居もできないのではないか。
私が無職なので、何かあった時のために金銭的な助けになれるよう、父はまだ引退しないのではないか。
本当は違うかもしれないが、それでも父には申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

かといって我々親子は、会えば必ず喧嘩してしまう。
「親父の考えは古い」
「いや、お前の考えは甘い」
そんなことばかり言い争っている。

もちろん、今の生活は父親の援助も少なからず受けているので、これ以上ないくらい感謝している。
でも、つい喧嘩してしまう。

父親だけでなく、母親にも心配をかけている。
思えば、私は晩婚だったため、その時も随分心配していたそうだ。
母親曰く、私が結婚を決めた当初の頃が一番楽しかったと。
息子二人が結婚して、これでようやく肩の荷が下りたとも言っていた。

たしかに、その時は仕事も順調だったので、私自身も人生の中で最も安定していた時期といえる。

今年は正月もアルバイトをしていてまだ帰省していない。
そのため、顔見せもかねて今月中に帰省する予定だ。

そして、今の現状とこれからの方向性も伝えようと考えている。
おおよその話は電話でもしているが、大事なことなので、一度直接話をしたほうがよいだろう。

話したところですんなりと受け入れてくれるとは思えない。
きっと、猛反対されるだろう。

だからといって、40過ぎの中年男を受け入れてくれる企業は皆無だし、知り合いに聞いてみたところ、アテがないわけではないが、その仕事を一生やりたいかというとそういうわけではない。
なにより、私はもう会社組織で働きたくないのだ。

自分の人生を自分で生きる。

「だれでも嫌な思いを我慢しながら会社で働いている」とはありがちな言葉だが、「仕事=苦役」そんなイメージを私は否定したい。

もちろん自分でやっていくのは厳しい。
だが、すべてを自分で決定し、その働き方を楽しむことを選んだのだ。

実家に帰るとこんなことを議論することになるのだろう。
どこまで理解してもらえるか?いや、理解してもらえないだろう。

自営業を長年やってきた父だからこそ、その厳しさは身をもって知っている。
私の説明は、キレイごとを言っているだけにしか受け取られないだ。

だからこそ結果を出すしかない。
私は結果を出すプロセスを楽しむ!

サラリーマン風の男性の電話から、こんなところにまで考えが発散してしまった。
これも親不孝な40代無職中年のよくある風景にちがいない。

 ◆ カテゴリ別記事一覧 ◆
  • このエントリーをはてなブックマークに追加