そうめんと無職

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先日、実家から贈り物が届いた。

箱を開けるとジュースと素麺が入っていた。

もらいものが余ったから私におすそ分けしてくれたらしい。電話でお礼を言ってから、さっそく素麺を夕食にした。

普段、自分では買わないものだけに、久々に食べるとおいしいものだ。

独身時代はほとんど自炊しなかったが、節約のために料理をするうち、最近は腕前も随分と上がった。

元気がなくなってきた豆苗、ゴマ、ゴマ油、輪切り唐辛子をめんつゆに加えて、妻と二人でいただく。

質素だが、毎日こうして晩御飯が食べられるだけ幸せだ。

食べながら、ふと父のことを思い出す。

父は自営業を営んでおり、70歳を過ぎた今も現役だ。本当に頑張っている。

息子がこんな状態では、うかうかと休んでいられないのだろう。

もしかしたらこの素麺は本当はもらいものではなくて、無職の息子を心配してわざわざ買ってきてくれてものかもしれない。

そう思うと、感謝してもしきれない。

そんな父もここまでくるには色々なことがあったことだろう。

会社勤めならば、色々な愚痴を言いながら同僚と酒を飲み、ストレスを発散することもできただろうが、自営業者の場合はそうはいかない。

常に資金繰りのことで頭を悩ませ、自分ひとりの肩に責任が重くのしかかる。

愚痴を言いたくてもその相手はいない。さぞかしつらかっただろう。しかし父は、そんなそぶりを一切見せない。

私が社会人となってからは電話や帰省するたびに父と口論になることが多い。

父の言うことは滅茶苦茶な時もあるが、何があっても家族を必死に守り、弱みを一切見せないその姿だけは尊敬する。敵わない。

ところで、こんな私でも以前は毎月、父や母の好物を通販で送っていた。

今の私の目標は、正社員でも非正規社員でもいいから、とにかく今後につながる職を見つけ、稼いだお金で実家に何かプレゼントを贈ることだ。

40歳を過ぎた男の目標としてはあまりに小さいものだが、そこから再スタートしたいと思っている。

気晴らしに、こちらもどうですか?

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