無職とあんぱん
転職歴が多いと銀行口座が増える。
会社によっては、給与振り込みのため、指定された銀行で口座を作らなければならないからだ。
先日、そういった経緯で開設した銀行口座を整理していると、予想外に多くの残高のある口座を見つけた。
それも、半月くらい生活できる額だ。
まるで宝物を見つけたように嬉しい。
この予想外の収入に気をよくした私は、100円ショップで日用品を買ったついでに、5個入りのあんぱんを買ってみた。
最近の100円ショップはこういった食品まで扱っているのだから驚きだ。
そして自転車に乗って帰宅途中、なんともいい匂いがしてきた。
これは、近所で評判の高級パン屋さんの匂いだ。
バターの甘い香りがたまらない。
ついつい入ってみたくなるが、そういうわけにもいかない。
高級だけあって値段もそれなりだからだ。
同じアンパンでも一つ250円ほどする。さっき買ったものとは大違いだ。
今の私にはなかなか手が出せない。
店内にいる買い物客は高級住宅街に住むセレブのように見える。
あんパンを見て思うこと
帰宅後、その100円あんぱんを頬張り、久々に贅沢した気分を味わった。
40歳を超えてしまった今、こうした状況になってしまっていることが悲しい。
とはいえこのあんぱん、値段の割には十分おいしい。
以前はパン屋さんなどで好きなものを気軽に買っていたが、今となっては自分がいかに贅沢な生活送っていたのかがよくわかる。
人間、堕ちてしまってから初めて気づくことがある。
問題は、それまでの暮らしを維持できない状態になってしまったとき、生活水準を落とすことができるかということだ。
40代無職となってしまったが、いつか、いや少しでも早く、今の気持ちを忘れないまま、せめてパンくらいは好きなものを買える生活に戻りたい。
はじめましてmiddle-manさん。私はtrashと申します。
「40代 仕事 辞めたい」で検索すると、偶然こちらのブログに辿り着きました。
私も同じく40代男で、今は辛うじて定職にありついてる身ですが、過去には職を転々と変えmiddle-manさんと同じ境遇を経験したこともあり、ブログを読んでいると非常に共感する部分が多いです。
文章の端々からmiddle-manさんの人柄が滲み出ており、感受性豊かで優しい方なんだなと感じます。
私は紆余曲折を経て、人生高望みさえしなければどうにかなるもんだと思っておりますし、middle-manさんも近頃はそのように感じてきておられるようですね!
更新楽しみにしております。頑張って下さい!