新人の退職騒動の顛末と、これからのこと。

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退職を思いとどまらせることはできたか?

Image by Jo_Johnston on Pixabay

新人さんから退職の相談を受けた。

私はこの話をすぐにマネージャーさんに報告した。
その後、新人さんも直接、マネージャーさんに相談したようだ。

後日、話は社長の耳に入ることとなり、社長・マネージャー・リーダー・本人の間で話し合いが行われた。

ちなみに私も同席するはずだったが、仕事の都合で参加することができなかった。

しかし、どんなことがあっても新人さんの意思が覆ることはないだろう。

幾度も転職を繰り返してきた私だからこそ、彼女の気持ちはよく分かる。

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私も事情聴取を受けた

結局、彼女の退職届けは受理され、二週間後に正式に退職する運びとなった。

本来であれば一~ニヶ月くらい先を退職日に設定することが多い。しかし、新人ということなので引き継ぐ内容は殆どなく、かなり早めの退職日となった。

とはいえ、今回の一件が会社に与える影響は大きかった。

それは人員不足を今後どうするかという懸念ではなく、『またしても離脱者か、、、』という反省に近いように感じた。

そういう気持ちがあるだけまだマシだとは思うが、ここ数年は同じことをずっと繰り返している。きっとその後悔なのだろう。

数日後、私は、社長とマネージャーさんから呼び出しを受けた。

その理由には何となく察しがついていた。
きっと、指導係である私から今回の件についてヒアリングしたいのだ。

事情聴取というと大袈裟な表現だが、同じ轍を踏みたくないという会社側の考えなのだろう。ヒアリング日程は、次の出社日に設定された。

ヒアリング当日、会議室の空気は非常に重かった。
できることならこんな場に出たくはない…。

会議室に入ると、社長・マネージャーさん・リーダーさんの三名が既に席についていた。

私が着席すると色んな事を質問された。

『彼女の勤務態度はどうだったか?』

『彼女が辞めることについて、思い当たる節はあるか?』

『どうすれば同じような事態を防げると思うか?』

Image by Free-Photos on Pixabay

退職の原因については、入社して早々にリモートワークとなったことが要因であることを率直に伝えたが、再発防止策を私に求めるのはお門違いだと思ったので、そこは華麗にスルーしておいた。

現場の状況を聞きたいということであればネタは喜んで提供するが、防止策はそもそも、管理職であるマネージャーさんが考えるもの。ヒラである私の役目ではない。

これでは部下に仕事を丸投げしているのと同じことではないか。

通常業務に加えてそんなセンシティブな仕事を振られてしまったら、こちらがますます疲弊してしまう。それに、こんな安月給で幹部並みの仕事をさせられてはたまったものじゃない。

業務のすみ分けが曖昧なところに、会社のマネジメント力の欠如が現れている。

ということで、そのあたりはしっかり拒否しておき、彼女の退職について思い当たる点についてはしっかりと回答しておいた。

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その後のお話

そして数日が経ち、彼女から謝罪のメールがきた。

内容は、『色々と教えてもらったのに、会社を辞めることになってしまってすいません』というものだった。

私はとりあえず、『それは大丈夫だから、残った日数で担当している仕事を全力でやり切ってください。』と返信しておいた。

冷たい返信のように思えるが、彼女の担当している仕事を全て処理しておいてほしかった。

途中からその仕事に入るのはかなりしんどい作業になるからだ。

Image by Gerd Altmann on Pixabay

時間が経つのは早いもので、あっという間に彼女の退職日がやってきた。

結局、先ほどの仕事は終わらずじまいだった。

やむを得ない。残りの作業は私がやるしかない。
本音を言うと、これ以上仕事が増えるのはつらいんだよな…

しかし、私自身も過去に早期退職を繰り返してきているので、まさに因果応報。

これまで迷惑をかけてきた分、今度は私が尻を拭うしかない。なんとしてもやり切らなければ…

ちなみにこの日は出社日だったので、残った業務を私が午前中に引継ぎ、その後、チームのみんなでお昼ご飯を食べに行くことにした。

その席で色々と話をしたのだが、彼女は退職した後は少しの間、旅に出てから今後の身の振り方を考えるらしい。

このご時世で旅行は厳しいかもしれないが、まずはもう一度人生設計を考え直すそうだ。

コロナウイルスのせいで再就職はかなり困難な道になると思うが、なんにせよ自分自身が納得できる方向性が早く決まるといいのだが。

でもよく考えれば、私だって偉そうなことを言えたものではない。

私はまだ契約社員の身。今後、正社員登用があるかどうかは全くの不明だ。給与がカットされたことを考えれば、業績悪化を理由に契約を切られる可能性だって十分に考えられる。

Image by Shari Jo on Pixabay

そんなこともあって最近、私の考え方が少しづつ変化しつつある。

『そもそも正社員への拘りなんて不要じゃないか?』

たしかに福利厚生や社会的信用などにおいて正社員はとても有利だ。これ以上ないというくらいの利点だ。

しかし、私はすでに社会のレールから大きく外れてしまっているので、『自分一人が食べていければ、それでいいんじゃないか?』などと思うようになってきた。

むしろ、そう思わないと自分を保てないのかもしれない。

でも確かなことが一つだけある。

それは、事態がどう転んだとしても備えだけはシッカリとしておく必要があるということ。

このブログもその一つだ。

元々は自己満足で始めたものだが、記事数もそこそこ増えたので、これを一つの資産にすることだってできる。

さらには、昔のようにサラリーマンであれば安泰という時代ではなくなった。有数の大企業であれば安心だろうが、そういう人はほんの僅か。

色んなメディアで叫ばれているように、個人の強さを今まで以上に身に付けなければいけないのだろう。

事実、倒産によって私は谷ばかりの人生を送っている。そんな不安定な働き方をしてしまってきたからこそ、心の底からそう思う。

生意気にも批評家めいたことを話してしまいましたが、これが契約社員の40代中年の本音です。

なにはともあれ、退職者に幸あれ!

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『新人の退職騒動の顛末と、これからのこと。』へのコメント

  1. 名前:akito 投稿日:2020/06/09(火) 21:29:29 ID:f45b9cea6 返信

    突然出社しない、または音信不通になる場合もあることを考えると、しっかり会社側に退職の申し出をされた新人さんは偉いなと思いました。
    middle-manさんへ話したことにより会社(上司)にも話しやすくなったとも思いますので、やはりmiddle-manさんが話を受けとめられたことに大きな意味があったと感じます。

    また、新人さんが退職された後の業務フォロー大変ですね(>_<)
    お疲れ様です(_ _)

    それにしても、管理職の立場の方が再発防止策等をmiddle-manさんに尋ねてくるあたり、本気で改革・改善しようという気がないように部外者からは感じられます。

    記事の最後の「個人の強さを今まで以上に身に付けなければいけない」とのお考え、私も正しくその通りだと思います。
    無期雇用や有期雇用、経営者(使用者)や労働者や個人事業主など、どのような立場であれ、既に自分を高めていく努力が必要な時代です。
    一方で、自分のことで精一杯になってしまいがちなのですが、私個人としては周りの人のことも気にかけたり思いやったりできる心の余裕を持ちながら生きられたらいいなと思っています。

    • 名前:middle-man 投稿日:2020/06/11(木) 23:06:32 ID:7e1bf4c04 返信

      akito様
      コメントありがとうございます。

      突然の出社拒否、私はまだ遭遇したことはありませんが、akitoさまのように人事畑が長い方はそういうケースをたくさんご覧になってきたんでしょうね。
      だからこそ退職代行の需要が増えていることもうなづけます。

      「周りの人のことも気にかけたり思いやったりできる心の余裕を持ちながら生きられたらいいなと思っています。」とのご意見、同感です。
      そんな会社が増えれば、よりよい社会になると思うのですが。。。