新居探しの話
半年ほど前に新居探しを始めて数か月が経過した(ここまでの経緯は、【40代無職中年男の苦労】新居の秘密とは?を参照)。
ことの発端は、3LDKの部屋を格安で借りられるという話が持ち掛けられたことだ。
しかし、そんなうまい話が転がっているハズはなかった。実はその部屋には秘密があったのだ!
床一面にわたってガラクタが何層にも堆積し、靴を脱いで部屋に上がるのも躊躇するような状態。
私がこの部屋を借りるためには、部屋をキレイにすることが条件だったのだ。
大変な作業だとは思ったものの条件さえクリアさえすれば、この部屋を格安で借りられるのならばということで、私は業者を手配して不要なものをすべて撤去することにした。
しかし、ゴミ撤去だけで住める状態になるはずはなかった。キッチン、浴室、トイレなど水回りの汚れがかなりひどかったからだ。
そこからさらにハウスクリーニング業者を依頼して、一通りの清掃を終わらせた。
その後、部屋の状態をオーナーに報告して、しばらく待機状態だったが、つい最近、進展があった。
その内容は最悪なものだった…
これ以上ない最悪の結末
一連の作業にかかった費用や私の日当など必要経費を計算すると、なんだかんだで100万を超えた。
その費用はいったん私が立て替えており、後日、オーナーに請求することにした。
支払いを渋られることはなく、きちんと精算してもらえたのでホッとしたものの、それとは別に最悪な連絡が私に入った。
なんと、部屋を貸りることができなくなったというものだ!
オーナーの言い分は『キレイな状態になって大変感謝している。しかし申し訳ないが、この部屋を貸すことができなくなった』ということらしい。
一瞬、自分の耳を疑った。
もしかして私は騙されたのか?まったくなんということだ!
数か月にわたり作業したことが全くの無駄に終わってしまった…しかし、到底納得できるものではない。
この部屋の話が持ち掛けられるまでは、私はすでに違う物件を見つけていて、賃貸契約を申し込む直前のところまで話は進んでいた。
しかし、条件付きではあるものの、より広いこの部屋を格安で借りられるという話が舞い込んできたので、決まりかけていた申し込みをやめてまで、ゴミ撤去に取り組んできたのだ。
この話を持ってきてくれた知人も、自分の顔に泥を塗られた格好になったわけだ。
憤慨した私と知人は、二人でオーナーに抗議しに行くことにした。
先方の言い分
オーナーが部屋の賃貸を反故にした理由はこうだった。
「キレイになった室内を見た元々の住人が、ここに戻りたいと言っている。愛着のあるこの部屋に彼をまた住まわせてあげたい」ということらしい。
私としてはとうてい納得できるものではない。
そもそも日本の民法は諾成契約が採用されているので、口約束だけで契約は成立する。
しかしそれでは、言った言わないの水掛け論になるので書面として契約書を交わすわけだ。
今回の件はいわば諾成契約。なので、オーナーは契約を履行する責任があるはずで、それは先方も認めているところだ。
しかし、こんな時の場合に備えて、きちんと書類を作っておくべきだった。
ただ、オーナーもかなり反省はしていたようだった。
結果、幾分かの慰謝料を私に支払うという形でこちらが身を引くということになった。
まあ、収入ゼロの私としてはありがたい話ではあるが、話の途中で私がバカバカしくなったというのもある。
私は、ゴミの撤去と部屋の清掃を体よく請け負っただけの結末になった。
ゼロからの新居探し
これでまた新居探しに奔走する羽目になってしまった。
それと同時に職探しもしなければいけない。
色んなアクシデントが次々に舞い込んできたみたいだ。
これで今年の厄が全部落ち切ればいいのだが…
そしてタイミング悪く、志望度の高かった企業の書類選考が不通過になった。
色んな事がうまくいかない。会社が倒産して以降の人生は谷の状態がずっと続いている。
これ以上の悪いことはなさそうなので、今後はプラスのことが続くと自分に言い聞かせているところだ。
それに新居探しにしても、あんな汚いゴミ部屋ではなく、キレイな部屋を探しなおすことができる。
そう考えると今回の件も、あながち悪いことではないのかもしれない。立ち止まることはできない状態だが、新居も仕事も新しい発見ができるいい機会だ。
ただ一つ、妻に今回の顛末をどう伝えようかということが心配だった。
そもそも私たち夫婦は別居することで話が着いていた。
ただ、私の新居が決定するまで、つまり、ゴミ部屋の件が一段落するまで別居を延期していたのだ。
仕方ない…
来週あたりからまた活動し始めるとしよう…
◆真・転職回顧録-再起動編 15/29へ続く
次回:無職底辺40代中年男、怒りのクレームをエージェントにぶちまける