40代無職男、いざ最終面接に出陣(前編)【真・転職回顧録-再起動編 19/29】

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人生を決める最終面接

Image by Free-Photoson Pixabay

遂に最終面接を受けてきました!

事前情報によると、社長を含めた複数の役員との面接になるとのこと。

まずは身だしなみからということで、ワイシャツにアイロンをかけ、革靴をピカピカに磨き上げた。

髭もキレイに剃って爪を切り、髪を短く散髪して、白髪交じりの頭を黒く染めなおした。

これで外見の清潔感は十分だ。

そこまでやらなくても…という声も聞こえてきそうだが、内定の確率が少しでも上がるのなら、できることは何でもしたい。

また、この社長は時々メディアで見かけることがあるので、そういった人物と面接することの緊張は半端ではなかった。

しかし、なんとしてもこのチャンスをモノにしたい。家を出るときに妻の激励を受けた。

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いざ出陣

絶対に遅刻してはならないと思うあまり、1時間も前に会社の最寄り駅に到着してしまった。

ここは一次面接のときにも来た場所なので、周辺の土地勘はある。

そこで気分転換がてら、周囲をグルっと散歩して気分を落ち着かせることにした。色々なことを考えながら歩いていると、目の前にドトールを発見。

中はサラリーマンで一杯だったが、幸いにも席が一つ空いていたので、そこに座って、用意してきた事前問答集に目を通していた。

Image by ijmakion Pixabay

頭の中で質疑応答を繰り返す。事前に準備した回答内容がしっかりと頭に入っていたことを確認できたので、これなら問題はないだろう。

そんなことをしていると、時間が徐々に迫ってきたので急いで店を出た。

その会社が入っているビルには他にもたくさんの企業がオフィスを構えているが、スーツ姿で出入りしているのはどうやら私だけのようだった。

ということは、今日のこの時間帯の面接は私だけということかもしれない。

しかし、この会社は「人気求人」とのふれこみで転職サイトに掲載されていたので、応募者数は相当な数だと思われる。

Images by Cari Dobbinson Pixabay

ライバルはたくさんいるはずなのだ。それを思うと、めげそうになってしまう。

そんな気持ちを無理やり抑え込み、入り口のインターホンで面接に来たことを告げて待合室で待機していると、受付の人が迎えに来てくれて会議室に通された。

この部屋は執務室の中を通った先に設けられており、一次面接の時とは違う。おそらく、仕事でのミーティングに使用する部屋だろう。

いよいよ最終面接がはじまるという緊張感がどんどん増してくる。

思いがけない出来事

椅子に座って待っていると、女性が何やら紙を持ってきた。

てっきり個人情報に関する同意書だと思っていたが、それは大きな間違いだった。

なんと、今からSPIを実施するというのだ。

しかし、募集要項の選考フローにもそんなことは記載されていなかったはず。まったく予期していなかったため、寝耳に水だ。

問題用紙の表紙を見てみると制限時間は90分を書いてある。これは最長の部類に入る試験時間だろう。

SPIはこれまで何度も受験したことはあるが、前回からブランクがあるので不安で仕方ない。昔の知識を総動員する以外に方法はなかった。

問題内容はこれまで解いたことのある問題と初見の問題が入り混じっていた。

例えば、円卓に座る人の順番、徒競争でゴールした順番、ウソつき問題、立方体を複数積み重ねてそれを串刺したときに穴の開いているものの個数、ベン図関連、折り紙を何回か追って一部を切り取った時の展開図の形、円を移動させたときの中心の軌道など。

かなりてんこ盛りなSPIだった。

これら以外にも、現代文のような問題もあり、これを制限時間内で解くのは無理ではないかと思ってしまうほどだ。

暇つぶしとしては面白いが、極度の緊張状態のうえに、40代無職の錆びつき始めた頭でこれらを考えるのはなかなかつらい。

定番の問題はまあ大丈夫だったが、勘で答えたものも結構あったので出来は良くて70~80点といったところ。

可もなく不可もなくというところかもしれない。

他の受験者も同じくらいの点数であることを願うばかりだ…

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SPIが終わって

突然のSPIに戸惑ってしまったが、メリットもあった。

それは緊張感がほぐれるということだ。

出来はさておき、回答に集中したおかげで自分の中でなにかがふっ切れた感じがした。

また、SPIの出来の悪さを引きずってしまうと、この後の面接に悪影響を及ぼす可能性だってある。

そこで、この筆記試験は合否の判断材料ではなく、リラックスさせるためのものだと解釈することにした。

『これでダメならしょうがない。』試験が終わると、そんな開き直ったような気持ちになることができた。

そして90分の試験が終了して一息ついていると、女性が解答用紙を回収しにきた。

そのとき、ペットボトルの水を手渡してくれた。

普段の面接ではお茶や水が出されても口を付けることはないが、この時だけはありがたく二、三口、水を飲んでのどを潤した。

そして、ついに役員4名が入室してきた。皆、私よりも2、3歳くらい年上だ。

本当の闘いはここからだ。

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 ◆真・転職回顧録-再起動編 20/29へ続く
次回:40代無職男、いざ最終面接に出陣(後編)

40代無職男、いざ最終面接に出陣(後編)【真・転職回顧録-再起動編 20/29】
面接官は、社長、執行役員2人、人事部長の4人。まずは簡単な自己紹介からはじまった。ここで長々と話しても相手が飽きてしまうので、大体2分位で手短に済ませた。ここまでは概ね順調。そして、いよいよ本題に移る。
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