深夜に今後のことを考えた【真・転職回顧録-帰省編14/16】

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ここ数日、これまでにもまして色々と考えた。

自分は一体、何がしたいのか。やりたいことが分かったとして、地元に帰るべきかどうか。

両親の意見や自分の気持ちと向き合って、随分と悩んだ。

やはり自分でやろう。そう決めた。

もう再就職は絶望的だろうし、会社で働くことにも疲れた。

自分で仕事の方向性を決めて、自分だけの力でお金を稼ぎ、全ての責任を自分で取る。
大変ではあるが、ここは公私混同しながら仕事を楽しむことに決めた。

結局、最初に考えていたとおりの方向性だ。それでいいと思った。

そして昨晩、その思いをあらためて両親に伝えた。

すると母は、地元を離れて再び上京することには賛成のようだったが、私がやろうとしていることには反対のようだった。

父は全ての考えに反対だった。

まぁ、当然だ。誰が効いても私の考えには反対すると思う。

でも、もう決めた。

それを聴いた父の一言。

「じゃあ、好きなようにやってみろ」

父が折れた。

納得しているわけではないと思う。納得というよりかは呆れ気味の発言だった。

これ以上私に何か言っても無駄だと悟ったようだ。

しかし、これで両親に十分な説明を果たすことができたとは思っていない。まだ不十分であることには間違いない。

この歳になってもまだ両親に心配をかけていることに謝罪した。

本来なら孫の顔を見せてあげてもおかしくない。

旅行の一つもプレゼントしてあげたかった。申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

前職を辞めたときのように、また見切り発車で自営の道を進もうとしている。ただ、あの時と違うのは、この仕事をやってみたいという次の目標があることだ。

それ以外の違いはないが、これは一つの進歩だと思っている。

これからは結果を出すことで安心させるしかない。

その夜はなかなか寝付けなかった。布団のなかで色々考えた。

私には何か行動を起こす前に色々と考えてしまう癖がある。

短所であり長所でもあるが、どちらかというと、これまではあまりプラスに作用してこなかった気がする。

だから、これを機に考え方を変えようと思う。

なかなか芽が出ずにダメになりそうなら、アルバイトでもすればいい。

世間的に中年フリーターは白い目で見られるだろうが、そんなことはどうでもよくなってきた。

根気よく続けて経験値を積んでいけば、一人が食べていくことくらいはできるようになるかもしれない。いや、そうならなければいけない。

恐いのはもちろんだが、それでも一歩踏み出さなければ前進できない。

世の中には起業した人は山ほどいる。

成功した人も失敗した人もいるだろう。

でも、みんな不安と戦いながら、恐怖を乗り越えてきたのだろう。その精神的なタフさはあらためて尊敬する。

昔見たアクション映画かサスペンス映画だったか、そのワンシーンにこんなセリフがあったことを思い出した。

「老人をおいぼれと思うな。生き残りだと思え。」

今更ながら、本当にそのとおりだと思った。

そしてやっと、私と両親の話し合いはひとつの結末を迎えることになった。

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 ◆真・転職回顧録-帰省編 15/16へ続く

40代無職中年男と父の話し合いの結末【真・転職回顧録-帰省編 15/16】
これまで散々心配をかけてきたうえに、これからも心配をかけてしまうことを謝罪した。正座して頭を下げた。すると父から一言。
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