久しぶりの再会
車で帰省する友人が私の実家の近くを通ることになったので、いつものファミレスで待ち合わせて久しぶりに再会することになった。
少なくとも5年は会っていない。
待ち遠しくて3時間前からファミレスに来てしまった。
久しぶりに会う友人は以前とあまり変わっていなかったが、彼から見た私は昔よりも顔がふっくらしているよう見えたらしい。
事実、私は5kgほど太った。健康面を考えて、もう少しダイエットしなければ…
いろんなことを話した。帰省してから笑ったのはこの日が初めてかもしれない。
学生時代の昔話、無職になってしまったこと、嫁さんのこと。
私だけでなく、順調そうに見える友人にも色々な悩みがあることがわかった。
そして、私の現状に話が移った。
大体の内容はあらかじめ電話で話してはいるものの、より詳しく話した。
学生時代の私はどちらかというと活発な方だったので、こんな情けない状態になっていることに驚いていた。
さらには自分は会社勤めには向いておらず、自分で商売を始めようとしていることに驚いていた。
私にしてみれば自分の恥部をさらすようで本当に恥ずかしかったが、隠していたことをすべてさらけ出したことでずいぶんと気持ちが楽になった。
40代無職中年にもできそうな気がした
また、それ以外にもプラスになったことがあった。それは、今後の仕事の進め方だ。
友人は誰もが一度は耳にしたことがある大企業に勤務している。
そのため、社員研修も充実しており、問題改善の方法についての内容を受講したとのことだった。
そこで、商売を始めようとする私の話を聞いたときに、研修の内容を思い出して教えてくれた。簡単に言うと「なぜ?」を繰り返すということだった。
つまり、ある問題に対してなぜそうなるのかということを徹底的につきつめ、原因をより具体的なかたちに落とし込むということだった。
私も以前に勤めていた会社で同じような研修を受けてことがあるが、この話を聞くまですっかり忘れていた。
「なぜ?」という疑問に対して簡潔に答えることができず、長々と説明しなければいけないということは、自分の中で十分に考えられていないということかもしれない。
また、感情的な要素を入れてしまうと「頑張りが足りない」「ヤル気がない」などネガティブな結論になりがちなので注意が必要とのことだった。
試しに、友人と一緒に「なぜ?」「なぜ?」と考えてみると、その答えを考えるのが結構難しい。
「なぜ私でなければその商品を提供することができないのか?」
「なぜ私から買おうとするのか?」
「なぜその商品でなければいけないのか?」
言葉遊びのようにも思えるが、「なぜ?」を繰り返してみると、ボンヤリしている点が数多くあることがわかった。
なぜなぜ
このボンヤリしている点に焦点を当てれば問題が明確になり、具体的な解決策につながるような気がする。
そして、さらに掘り下げることができれば、説得力ある説明ができそうだ。事業計画で悩んでいる私にはピッタリかもしれない。
気が付くとドリンクバーだけでもう4時間が経過していた。
友人の帰省先はここから車でさらに2時間行ったところにある。あまり長く引き留めることはできなかったのでその日は解散することにした。
別れ際、夏になったら必ずまた会おうと約束した。
その時は今よりはマシな自分になっていたい。
友達に会えて本当に良かった。
単に問題解決の方法を教えてもらったということではなくて、無職な自分にも以前と変わらず接してくれるからだ。
今日は本当に有意義な一日だった。
そして、また明日から、私は実家でこれからの人生を考える生活に戻るのであった。
◆真・転職回顧録-帰省編 14/16へ続く
次回:深夜に今後のことを考えた
あんたダメな人なんだから、あんたの考えた事なんか良い考えでも何でもないんですよ。
何でそんなカッコつけて偉そうに書くんですか?