面接の内様子を報告
長らく記事投稿が滞っていた。こんなにも間が空いたのは本当に久しぶりだ。その理由は、なんと私は再就職に成功したからだ!
いきなり冒頭で再就職活動の結末を伝えてしまうと、このブログ読む楽しさが半減すると思う。
しかし、かなりの間、音沙汰なしだったので、私のことを心配していただいていた読者の皆様に早めにお知らせしていきたい。
これからは、不定期ではあるが少しづつ、今までの経緯を皆さんにお伝えしていこうと思う。
さて、前回の記事では、食品会社での面接を終えた数日後まで投稿した。
内容としては、もう一つの応募先だったドイツ系企業の面接に向かうまでをお伝えした。
今回の記事は、その面接での出来事だ。特定につながらない範囲で記事にしている。
面接当日、会社の最寄り駅である六本木に到着した私は、予定時間までは少し余裕があったので、モスバーガーに入って時間をつぶすことにした。
入店してまず先にやったことは気持ちを落ち着かせること。
メンタルが不安定だと十分なパフォーマンスを発揮できない。こういう時はホットコーヒーに限る。
モスのコーヒーは苦みが少し強い気がするが、それがかえって気付け薬のようになっていい感じだ。
その次に私が取り組んだのが、持参してきた資料の見返し。とりあえず印刷してきた志望動機と自己PRをもう一度、頭の中で復唱した。
以前は準備してきた文章を丸暗記して面接に臨んでいたが、色々と考えた結果、それは私の性分に合わないことがわかった。今はキーワードだけを頭に入れて、後は現場でそれらを繋ぎ合わせる方針に変えている。
立て板に水のように話せるわけではないが少なくとも、自分の言葉で話している印象を面接官に与えることはできるはず。
そして問題は、この次の作業だ。
私の秘策
今回の面接で私はまたしても秘策を用意していた。
ただ、秘策とは言ってもなにも特別な策があるわけではない。前回の食品会社で好評だった(自分の中でそう思っているだけだが…)、会社の改善点を考察したプレゼン資料だ。
ネットで色々調べてみると、この方法はどうやら諸刃の剣らしい。
場合によっては、先方からの反感を買うこともあるそうだ。
確かに、どこの馬の骨とも分からない中年無職のおっさんから改善点を指摘されたら面白くないだろう。
ということで今回は少し方向性を変えて、改善点の主張は弱めにすることにした。その代わり、改善案を実行するために私が会社でやりたいことを強めに表現してみた。
内容としては、A4サイズ2枚にまとめて、それを上等な印刷紙で3部用意した。説明の流れとしては、現状→問題点の抽出→問題点の分析→改善案→具体的な実行方法の提示。
まあ、無理のない流れの説明だとは思うが、これが吉と出るか凶と出るかは全くの不明。
しかし、転職市場における最下層でウロウロしている私は、普通の人と同じようにやっていては勝ち目はない。ある意味、賭けだ。
これがダメなら仕方ない。縁がなかったのだと諦めよう。
とりあえず、確認作業としてはこれで終了だ。できることはやった。
いざ出陣!
コーヒーをすすりながら資料とにらめっこしていると、いい頃合いの時間になった。
会社はここから徒歩15分ほどの距離にある。面接慣れはしているものの、この日はなぜか緊張がほぐれない。
こういう時は無理に気持ちを押さえつけるのではなく、その気持ちを受け入れる方がよりリラックスできるのだそうだ。youtubeでそんな動画を見た。
目的のビルに到着して自動ドアを抜け、エレベーターで会社が入っているフロアに到着した。
エレベータを降りて左手に10mほど進むと、会社の玄関が現れる。
外資系らしく、お洒落だが無機質な感じのするデザイン。それが余計に緊張感が増す。
ここは内線電話ではなく、タッチパネルで担当者を呼び出すシステムのようだ。さすが外資系。
『担当者を呼び出しています。お待ちください。』との表示を確認してから待合室の椅子に腰かけること3分。
すると、2~3mほど先にあるドアから若い女性が出てきて、オフィスの奥にある会議室に案内してくれた。
そこに行くまでには職員が働いている部屋の横を通る。その様子をチラリと見てみると、みんな私服だ。私服といってもチャラチャラした印象はなく、ビジネスカジュアルを少し崩した感じ。
同じ私服とはいっても、以前面接を受けたIT系の会社とはちょっと雰囲気が違う。
やがて会議室に到着した私は、上座にある大き目の革張りの椅子に座るよう促された。私は緊張の面持ちでそこに座り、カバンから資料を取り出して、面接官の到着を待った。
純日本人 vs 多国籍軍
そしてついにその時がやって来た!
面接官として入室してきた相手は全部で3人。日本人1人にドイツ人2人だ。もちろん、こんな状況は生まれて初めて。
それにしても、やはりドイツ人はでかい!縦も横もでかい!それだけでちょっと威圧感がある。
そしてまず、彼らが最初にしたことは握手を求めてきたことだ。海外では当たり前なのかもしれないが、なにせ私は純日本人。そんな習慣はまったくない。
私は戸惑いながらも差し出された手を握り返した。その時感じたことは、予想以上に相手の手が肉厚で握力が強いということだ。
この時、もうちょっと力強く握り返せていれば、最初の印象としてはバッチリだったのに…。
ここで相手が簡単に自己紹介してくれたところによると、ここの会社社長さんはこの日本人の人らしい。2人のドイツ人は、本部から日本支部に派遣されてきたメンバーだった。
そして、面接は全て日本語でOKということだった。必要に応じてこの社長さんが通訳しながら面接を進行するということを告げられ、私は心底、ホッとした。
そしていよいよ、純日本人 vs 多国籍軍の面接が幕を開ける。
今までとは一味違う面接
まずは定型とおり、私の簡単な自己紹介から始まった。
今まで受けてきた面接では、ここからさらに職務経歴や志望動機を話すパターン多い。
しかし、この会社はそうではなかった。
口頭で履歴書や職務経歴書の内容を話すようなことはなかった。まるで、『そんなことは応募書類を見れば分かる』といった感じだ。
それを強く感じたのは、相手が手にしている私の履歴書がチラリと見えた時だ。ところどころに蛍光ペンでマーカーされており、コメントが書かれている
真摯に私と向かい合ってくれている気がしてとても嬉しかった。
その代わり、会社の業務内容に対して、私がこれまでやって来たことをどれだけ活かせるか、そういった最も重要な点を対話していくかたちで話が進んでいった。
そして時折、社長さんの通訳を介してドイツ人とも質疑応答を行う。
彼らは、私のブレブレな職務経歴に否定的な態度をとることなく、むしろ挑戦の証として肯定的に捉えてくれた。
内心ではどう思っているかは分からない。しかし少なくとも、面接の場ではそう言った素振りを見せないことも有り難かった。
書類の内容をあらためて口頭で説明させないことや、本質的な論点についての会話、そして相手を不快にさせない気遣いがあったりするところは、今までの面接とは大きく異なっていた。
本当の面接ってきっと、こういうものなのかもしれない。
しかし、私が気になるのは英語のこと。
とてもではないが、私の英語力はビジネスレベルで通用するものではない。ビジネスどころか日常生活にも支障をきたすほどだ。
この点は素直に告白した。すると意外なことに、徐々に慣れていけばいいとのこと。
日常業務において本当にそれで通用するかどうかは怪しい。しかし向こうが言うには、フォロー体制もあるし、気長にゆったりした気持ちでいいですよということだった。
額面とおりに受け取っていいのか分からないが、ここまで言ってくれているので、私はその場で『せめてリスニングができるように頑張ります』と言わざるを得なかった。
40代無職バツイチ男のターン!
面接も終盤に差し掛かり、私からの質問タイムに突入した。
いよいよここからが勝負だ。
私は準備してきた資料を取り出して目の前の3人に配り、自分の考える改善点とそれをいかに実行するか、私の経験を織り交ぜながら説明した。
とはいってもそれほど時間をかけることはできない。時間にしてせいぜい5分程度だろう。
しばらく私の資料を見ていた3人は何か話し合った後、数点の質問をしてきた。明らかに場の空気が変わった。
一瞬、『やめときゃよかったかな?』とも思ったが、そもそもこれは、こちらから仕掛けた戦略だ。今更後戻りなどできない。
これまでの経験から考えられる内容を説明し、できるだけ丁寧にそれらの質問に答えていった。
しかし、この場ですぐに答えられることには限りがある。そういう時は意図的に回答をぼやかし、なんとか切り抜けることができた。
気付くと面接が始まってから2時間が経過していた。
果たしてこのやりとりが彼らの心に刺さったかどうかは分からないが、良くも悪くも、私という応募者を彼らの印象に残せたことだけは直感的に分かる。
最後、再び握手を交わし、私はビルを後にしたのであった。
この面接の印象として、やり切ったという感じだ。結果はどうあれ、これが今の私にできる精いっぱいだ。
おそらく、近いうちに食品会社の面接結果も連絡が来ることだろう。
一度は止まったように思えた私の人生が、再び動き出しそうな予感がした。
◆真・転職回顧録-再びの就活編 25/27へ続く
次回:ついに…待ちに待った連絡
おめでとうございます!
どうかブログは
続けて下さいね!