件名:選考結果について【真・転職回顧録-再起動編 11/29】

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底辺無職は期待とともに待ちわびる

転職サイトのメールボックスに一件の新着メッセージが届いていた。

どうやら先日応募した企業からのようだ。

大して期待はしていないものの、もしかして書類選考を通過したのか!?とドキドキしてしまう。

もし面接が決まったらと思うと、『こんなことを聞かれたらどう答えよう?』とか、『どんな服装で行こう?』など色々と頭の中で妄想してしまう。

そして、サイトにログインしておそるおそるマイページを開く。可能性は五分五分といったところか。

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底辺無職はメッセージ内容を予測できる

メールの件名は「選考結果について」

はい、落ちた!

絶対落ちましたよ!

この手の件名は大概、書類選考落ちを知らせるパターンだ。

その予想は的中し、メッセージ本文には案の定、「貴意に沿えない結果となりました」の一文が…

そもそもここに応募したのは、「貴殿の経歴を見ました。ぜひとも応募してください。」みたいなスカウトメールが来ていたからなのに…

経歴の中に特定の文言が含まれている人に自動で送信しているのだろうが、ちょっとは期待してしまっただけに少しガッカリくる。

応募件数をかき集めて訴求効果をアピールしたいサイト側の思惑と、採用候補の母数を増やしたいという企業側の気持ちは分かる.

しかい、求職者に変な期待を持たせるのは結構、悪質だと私は思う。

そして、「そんな対応をしてくるのなら、我々求職者もしたたかにやらせてもらいますよ」という気分になる。

現に、私はもうそうしている。
不利になりそうな経歴は書かないことにした。

もし聞かれたら口頭で説明するくらいで十分だ。まずは書類選考に通過しないことには先に進めない。

アベノミクスを冷ややかな目で見る底辺無職40代男

ある時、ニュースを見ていた。
たしか自民党総裁選の真っ只中だったように思う。

安倍総理はアベノミクスの成果の一つとして有効求人倍率の上昇を強調していた。

たしかにそうかもしれないが、求職者は職に就けさえすれば何でもいいというわけではない。

人それぞれやりたいことがあって、その夢をかなえるために何十件と応募している。私もその一人だ。

応募数が100件を超えることも珍しくない。しかしそれでも決まらない。

なんとか妥協して入社した会社もうまくいかない。ここ何年もそんなことがずっと続いている。

Photo by Tomas Williams from Pexels

有効求人倍率が1倍を超えたとしても、今は売り手市場だという感覚は全くない。

内定が取れないことを政治や社会のせいにするつもりは全くないが、求職者と政治家の間には認識のズレが多分にあるように思う。

また、人手不足で困っているという中小企業の声も新聞などで目にするが、そういうところに限って40代、50代の中年は応募しても殆ど見向きもしない。

どうせ、なんでもできる若いスーパーマンのような人材を安い給料で雇うことしか頭にないのかもしれない。

そのままずっと困ってろ!と言いたくなる。

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やさぐれる底辺無職

よそうはしていたものの、書類選考を通過するのはやはり至難の業だ。こんな状況が続くとどうしてもイライラしてしまう。

だからといって愚痴を吐いていてもしょうがない。今はとにかく求人検索と応募を繰り返すのみだ。

そのため、アドバイザーの添削結果を反映した履歴書や職務経歴書を転職サイトに登録しなおしてみた。

その数分後、転職サイトと提携しているエージェントから電話がかかってきた。

Image by William Iven on Pixabay

どうやら登録しなおすと、それがエージェントにも伝わるらしい。タイミングがいいわけだ。商魂たくましい。

電話の内容は面談のアポだった。以前ならめんどくさいので電話で済ませるところだ。

しかし、無職でいると会話が減り、社会との関わりが薄くなってしまう気がする。
これは精神的にもあまりよろしくないので、面談に応じることにした。

もしかしたら、なにかのきっかけになるかもしれない。

目の前の垂れてきた糸がどんなに細くても、それに捕まってみようと思う。

おそらくは東京しごとセンターのアドバイザーさんから教えてもらったことと同じようなことを言われるのだろうが、まずは色々と相談してみよう。

はたして、転職回数の多い40代の無職底辺男は再就職できるのか?

この先どうなることやら…

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 ◆真・転職回顧録-再起動編 12/29へ続く
次回:40代底辺無職の見た夢。現実との奇妙な一致。

40代底辺無職の見た夢。現実との奇妙な一致。【真・転職回顧録-再起動編 12/29】
こんな夢を見た。知人の紹介で私はある大企業の社長さんと食事していた。しきりに自分の会社を中途採用に応募しろと勧めてくる。
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