40代無職が思い出した、ハローワークとつぶれたおにぎりのこと

昔のことを思い出すと切ない


道を歩いていると、幼い子供の手を引いて歩く若い父親の姿を見かける。

もし4年前、会社が倒産していなければ、今頃はサラリーマンとして順風満帆な生活を送り、幸せそうな家族を築けていただろうか?

ところで現在、転職市場が活況らしい。
しかし、求人があることと、希望条件にマッチした仕事を見つけられることは全く別の話だ。

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今は個人で仕事をしているが、昔(といっても一年くらい前)は正社員の求人を毎日のように探していた。

色々と考え込んでしまったので、昔よく思っていたことを吐き出してみた。

ハローワークでの思い出

昼間はなるべく外出するようにしていた。

明るいうちに家に一人でいると気が滅入ってしまうからだ。

ただ、外出といっても遊びに行くわけではない。
ハローワークや図書館などの公共施設に行くのだ。

お金はかからないし、何時間いても追い出されることはない。

特にハローワークには毎日のように通っていた。

しかし、目を皿のようにして探しても希望条件に合致する求人はなかなか見つからず、落胆ばかりしていた。

だからといって転職サイトで応募しても、書類選考すら通過しない。

先の見えない転職活動は本当に辛い。

「やはり、もうダメか・・」

そんなマイナス思考が頻繁に頭をよぎっていた。

それでもなんとか気持ちを奮い立たせて、夕方頃に自宅へ帰る。

その途中、帰宅途中のサラリーマンとすれ違う。

そんなとき「この人と私では何が違うのだろう」とよく思っていた。
少し前まではあっち側の人間だったのに、気が付けばこっち側の人間になっていた。

帰宅してPCに向かっていると妻が話しかけてきた。
「就職活動の調子はどう?」

やはり、彼女も心配なのだろう。
その気持ちが痛いほど分かる。

つらいのは私だけではないのだ。

しかし、全くうまくいっていないことを正直に言うと余計に心配をかけてしまうことになる。

そんな時はいつもこう言ってお茶を濁していた。

「いい求人がぼちぼち出はじめできたよ。きっとうまくいく。」

これほど悲しい嘘はない。
でも本当のことを言うのはあまりにつらかった。

もう結婚して5年以上になる。
そのうち、無職の期間の方が、サラリーマンとして働いている期間よりも長い。

我ながら驚きだ。
でも、人生はまだまだ長い。

これから人生を立て直す。

おにぎりの思い出

無職でも腹は減る。

しかし、節約のため外食などNGだ。
お昼には、妻が作ってくれたおにぎりを食べる。

そのため、おにぎり、ノートPC、数冊の本でパンパンになった鞄を持って外出し、出先でそれを食べていた。

これは今でも変わらない。

ある時、昼食を食べようと、いつものように鞄からおにぎりを取り出すと、荷物でいっぱいの鞄に入っていたおにぎりは、ぺちゃんこになっていた。

それを眺めていると、情けなくてしょうがなかった。

妻はいつも、おにぎりの具に、私の好きな鶏そぼろを入れてくれていた。
やさしさが身に染みる。

それと同時に、おにぎりに込められた彼女の思いが心に刺さった。

涙こそ出ないが、ありがたいやら申し訳ないやら、色々な感情が渦巻く。

一歩進んで二歩下がる毎日。

この窮状を抜け出せる気がしなかった。

この気持ちは新卒で就職活動していた時のそれとは全く異なる。
もっともっと悲惨なものだ。

中年の就職活動とは、折れそうになる気持ちをなんとか奮い立たせ、はるか遠くのゴールに向けて延々と歩き続ける苦行のようなものだと実感した。

今の私は、あの時と比べて進歩したのだろうか。

いや、妻と別居している分、後退している気がする。

しかし、同じような境遇の人はたくさんいるはずだ。
私だけが特別ではない。

とにかく前を向いて歩いていこう。

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