弊社、組織体制の脆弱さを露呈
新人さんが退職した。
この一件は我がチームに大きな影響を与えた。
とはいえ、ベテランが抜けるのならまだしも、新人一人が辞めたくらいで仕事の進捗に大きな影響を受ける組織体制ってどうなんだろう?
やっぱり、会社としてのマネジメントに疑問を感じる。
それほどまでに我が社は薄氷を踏むような組織体制で運営されてきたのだろうか?
そういえば以前、似たような話をカナダ支社の社員から聞いたことがあった。なんでも、向こうも新人の離職率が高く、欠員の穴埋めで大変だということを愚痴っていた。
どうやらこれは日本だけの問題ではないようだ。
もう一人の退職者
そして私の部署だけでなく、別の部署のパートさんも辞めることになったらしい。その人は勤続5年目になるベテランだ。
私の部署以外にも退職者がいたことに衝撃を受けた。
辞める理由を本人から直接聞いたわけではないが、どうやら、今回のコロナ騒動で東京で働くことが怖くなったので地元に帰るということらしい。
人づてに聞いたことなので真偽のほどは確かではないが…
そして、この部署もまた、パートさんの抜けた穴でチームが右往左往している。なんなの、これ…
この状況を見て、私が昔、営業マンとして在籍していた会社のことを思い出した。
さすがにあの会社よりはマシだけど、似たようなものかもしれない。
ところで、緊急事態宣言が解除されてからというもの、営業を再開するお店が増えた。店舗入り口での手指消毒やマスク着用の意識は高くなったものの、街を歩く人も確実に多くなった。
体感にして以前とほぼ同じくらいではないだろうか。
さらに、気温や湿気などの気候的な要因がウイルスの感染力に影響を及ぼすことはあまりないように感じる。南米における感染者数の激増を見ればそんな気がする。
そうしたことを考えるとおそらく、新型コロナの第二波は確実にやって来る。しかもどんな性質に変異しているか分からない。
だとすれば先ほどのパートさんのように、ウイルス感染を恐れて東京を離れる人も出てくるかもしれない。
この先どうなるか本当に分からない世の中になった。
元無職の中年新入社員、キャリアプランの大きな変更を迫られる
二人の退職者を出てからというもの、社内の空気は少し重いように感じた。
といっても、この時は毎日出社しているわけではなかったので、あくまでチャットでのやり取りでの感想だが。
そして後日、社長・マネージャー・リーダー・私の4者で面談が行われることになった。
何についての話なのかは事前には知らされていなかったが、大体の予想はついた。
おそらく、今後の仕事の進め方についての話し合いだろう。
案の定、新人さんが抜けた穴を私がカバーするという内容だったのだが、事はそれだけにおさまらなかった。
なんと、辞めたパートさんが担当していた業務も私が引き継ぐということになったのだ。つまり、他部署の仕事もしなければならなくなった。
仕事内容は、顧客管理から経理的な仕事まで幅広いもの。
なかでも、支払いが滞りがちなお客さんに対して督促のようなことを常にしていかなければならない。
さらには、これまでの仕事も並行して行うという、なんとも斬新なアイデアを披露してくれた。
さすがに、これまでの業務は少しボリュームを減らしてくれるそうだが、これには正直、萎えた…
仕事量が増えるのは構わないが、今後の業務内容の大半が、顧客管理とお金の取り立てになるということに大きなショックを受けた。
新しい人が採用されるまでの期間限定と考えれば我慢もできるが、この不況下で採用を当面見送るらしい。
つまりこの決定は、私のキャリアが当初のものから大きく変わることを意味していた。
そもそも私はこうした業務が得意ではないし、そのことは上層部には既に伝えている。どちらかというと技術的な側面を買われて採用されたはずだ。
私自身も技術分野の方が能力を発揮できると自覚している。
それだけに、この面接で告げられた内容には絶望しか感じられなかった。
モチベーションの著しい低下
ところで私はフレックス勤務だが、定時を過ぎても仕事をしていることが多い。
しかし、この日面接が終わった後は早々に帰宅することにした。ショックが大きすぎて、仕事が捗らなさそうだったからだ。
道中、しばらくやめていたタバコを買って喫茶店でそれを吸った。
あいかわらず美味しくない。美味しくないが、心のモヤモヤを薄めてくれるような気がする。
お酒を飲まない私にとって、ムシャクシャした気分を少しでも紛らわすためにこうでもしないとやってられない。
ため息ととともに煙を吐いていると、『あ~…』という心のつぶやきが思わず声に出てしまった。
帰宅後、PCを起動してチャットを見てみると、リーダーさんからメッセージが入っていた。
そこには私を慰めるような内容が書かれている。リーダーさんとしては今回の案に反対してくれたのだろう。それには感謝だ。
それに、会社としても悪気があって今回の決定に至ったわけではないことは十分理解している。
また、知識を広げるために様々な業務を担当することは有意義であることも分かっている。
しかし、40半ばを過ぎた年齢になるとそうもいっていられない。一日でも早く、私のニッチなスキルを活用していきたいのだ。
これからのことを考えると、そのストレスは半端ではない。私の意欲は著しく低下していた。
さてと、どうしたものか…
===========
次回の記事もお楽しみに!
よろしければ、こちらの記事もぜひ!
気晴らしに、こちらもどうですか?
私の転落人生はここから始まりました
正社員以上の業務を依頼されていますね。とりあえず正社員になってもおかしくはない仕事量だと思います。