わずかな希望の光
不眠などの問題はあったが、今ではそれも解消した。
その結果、だいたい深夜2時に寝て翌朝7時半くらいに起床する生活サイクルに戻すことができた。
※ありがたいことに、コメントなどで私の体調を心配する声を多数お寄せいただきました。原因はどうやら、単なる不摂生だったようです。たいへんお騒がせしました… 😥
さて心機一転、また職探しに精を出していると、私の求めている仕事内容にかなり近いものを見つけた。
それは某転職エージェントからの案件だった。
業務内容も大体の想像はつく。これなら私にもできそうだったし、かつ得意分野だ。その後のステップアップも望めそうだ。
そしてなにより、この仕事ならば書類選考に通過する可能性はかなり高いと感じていた。
狙い通りの連絡
私はすぐにエージェントに電話して応募を依頼した。それと同時に、書類選考に通過しやすいようにアップデートした職務経歴書をすぐに送った。
エージェントもかなりの手応えを感じていたようで、いつになくテンションが高かった。
電話が終わってすぐに書類の作成作業に入る私。
こんな時、先日取得した資格がものをいう。
自信満々でその資格のことについても書き記しておいた。
そして準備万端、書類を送付して吉報を待っていると、その二日後、エージェントから連絡があった。
『ぜひお会いしたいとの連絡がありました。』
まさに狙い通り!無事に書類選考に通過したようだ!
しかし、続いて彼の口から出た言葉にはなかなか驚かされた。
『早速ですが、今日の15時から面接に行けますか?』
え?今日の15時?
時計の針はもう12時半をまわっている。それに私は、所用のためこれから役所に行かなければならない。
念のため場所を聞いてみると間に合うかどうかギリギリだったが、そんなバタバタした状態で面接を受けたとしても結果は目に見えている。
こちらだってある程度の準備が必要なのだ。
そこで、『今日は無理だが明日以降ならどの時間帯でもOK』と返事をして、あらためて日程を調整してもらうことにした。
エージェントによると、先方は採用活動を急いでいるため、今回のような特急スケジュールになったらしい。ここらあたりは駆け引きも必要になってきそうだ。
結局、翌日の14時からということで折り合いが付いた。場所は銀座。華やかな街の代名詞のようなところだ。
無職40代バツイチ男、不審に思う
面接には再度、必要書類の提出が必要とのことだったので、履歴書と職務経歴書を持参して会場に向かった。
それにしても毎回思うことなのだが、エージェントから応募書類が先方に手渡されているはずなのに、面接の度になぜ印刷しなおして提出しなければいけないのだろう?
あまり紙ベースの個人情報はばらまきたくないというのが本音だ。
まあ、そんなことはどうでもいいとして、会場となるビルは銀座の表通りから少し外れた、やや陽の当たらない路地に面していた。
こんな書き方をすると3、4階建ての築年数が随分と経過した雑居ビルが連想されそうだが、実際はそうではなく、10階建てくらいの比較的立派なビルだったように思う。
約束時間の15分前に到着した私は、入り口でコートを脱いで会社の入っている7階に向かった。
久々の面接ということもあって緊張していたが、オフィスの玄関に私を迎えに来てくれた担当者は温和な雰囲気が漂っていたので少し安心した。
『お待ちしておりました。どうぞこちらへ。』
そう言われて、案内されたのは広めの会議室だ。中には10人用の比較的大きな机が二つ並べられている。
その上座に、無職40代バツイチの男がちょこんと申し訳なさそうに座っている。なかなかシュールな光景だ。
そうこうしていると、先ほどの担当者がやってきて面接が始まった。
まずは簡単な挨拶から始まり、そこから少しづつ本題に移っていくのだが、そのなかで、私のキャリアを牽制するような話がたびたび出てくるので、そこがとても気になった。
どういうことかというと、『すでに~の経験をお持ちのようですが、ここではいろんな人が働いていますので、それをアピールしながら仕事をするのは避けていただきたい』と言われた(実際はもうちょっとオブラートに包んだ言い方だったが…)。
要は、『経験があるからと言って威張り散らすなよ』と言いたいようだ。
こちらとしてもそんなつもりは毛頭ないし、威張ったところで私は所詮、中年底辺無職のバツイチ。新人のつもりで頑張るつもりだ。
もしかして、過去に自慢ばかりする人物がいて職場の雰囲気を随分と乱したのかもしれない。
そんなことを考えながら面接を受けていると、新たにもう一人の面接官が入室してきた。どうやら配属が決まった場合の上司となる人のようだ。
席に着くなり、私の履歴書と職務経歴書を見て『なるほどね~、そうか~』などと独り言を言っている。
『礼儀としてまずは誰なのか名乗れよ』と思ったが、そこは我慢。穏やかな表情でその姿を眺めていた。
色々と言いたいことはあったが、一通りの説明が終わり、次は筆記試験が待っていた。
筆記試験と言っても簡単な英語の短文を日本語に訳すだけだ。10分もかからない。
それをサクっと終わらせると、その次に私からの質問タイムの時間を設けてくれた。
実は私はこの時を待っていた。むしろ、この時間のために面接に来たと言っても過言ではない。
正社員?契約社員?待遇が気になる無職40代男
そもそもこの会社は、様々な媒体に求人を掲載していた。それだけに採用意欲は高いのだろう。
私もそれを見越しての応募だったのだが、違和感を覚える点があった。それは、媒体によって待遇の内容が微妙に異なっていたからだ。
例えば給与に5万円くらいの差があったり、正社員/契約社員、昇給の有/無なども異なっていた。
私の一番の目的は、そのあたりがどうなのかをハッキリさせることにあった。
そこでまずは、ヤンワリと平均勤続年数から聞いてみることにした。すると、『具体的な数字は非公開なので言えないが、離職率は相当低い』という。
アバウトな回答であまり参考にならないと感じた私は、仕方なくズバッと聞いてみることにした。
『今回の募集は契約社員としてでしょうか?それとも正社員としてでしょうか?』
すると面接官はこう答えた。
『やはり気になりますよね。実はこちら側の手違いがあって、求人掲載しているサイトによって内容がチグハグになっちゃったんですよ…』
そこは最もちゃんとしなきゃいけないところじゃないのだろうか…まあいいや。で、私にはどのような条件が適用されるのかというと、契約社員ということだった。
しかも、正社員登用の可能性はあるが、限りなくゼロに近いということだった。実績も考慮されるが、それ以前に『タイミング』の要素が非常に強いのだという。
つまりは運次第ということだ。
私はあくまで正社員になりたいのだ。仮に内定が獲れたとしても、その先が運任せとは、この歳にはあまりに酷すぎる。
この瞬間、私はこの会社の選考を辞退することを決めた。
一応、相手も面接時間を割いてくれているので、建前では興味のある素振りをするのが礼儀だと思う。しかし内心、エージェントに逆お祈りの連絡をしようと考えていた。
やがて面接が終わった。
最初から最後までこちらのミスはなかったものの、正社員登用の可能性がほぼゼロということに肩をがっくり落として帰路についた。
これが今回の面接での出来事だった。
清々しい結末
落胆したからなのか、家に帰って荷物を置き床に座るとドッと疲れが出た。その日はすぐにシャワーを浴びて早めに就寝した。
その翌日、エージェントに選考辞退とその理由を連絡した。彼も『それは仕方ないですね』と一定の理解を示してくれたのがせめてもの救いだ。
するとどうやら入れ違いで企業からも合否の連絡が入っていたらしい。
その結果は…なんと『不採用』
私としては、この職種の経験者はあまりいないので、企業としては欲しい人材だと勝手に思い込んでいただけに結構意外だった。
ちなみに今回の案件はエージェント経由の応募なので、不採用理由を教えてもらうことができる。ここが転職サイトでの応募と大きく違う点だ。
今後の参考のために理由を聞いてみると、『ご自身のキャリア志向が強く、職場環境になじみにくいと感じたため』だそうだ。
キャリアを活かそうとすることがなぜダメなのか分からないが、それを鼻にかける人物だと勘違いされたのだろう。
私は仏頂面なので、そういう点が誤解を生んだ原因なのかもしれない。時折、鏡の前で笑顔の練習をしているのだが、あまり効果はなかったみたいだ。
結局、今回の面接えでは企業と応募者の双方がNGを出すという結果となった。明らかに縁のなかった企業だったことが分かり、むしろ清々しい。
以前の私なら、きっとこう思っていたはずだ。
『正社員への道がほぼゼロなのに、私のような就職を焦っている人間をわざわざ面接に呼ぶなんてなんて!』
でも、今は違う。
誤魔化すことなく現状を正直に伝えてくれたことに先方の誠実さを感じている。40代半ばにして少しだけ成長してきたのかな…
今回は残念だったが、探せば希望の求人に近しい案件が出てくるということは再認識できた。
そのうえ、確率は低いものの条件さえマッチすれば、この年齢・転職回数だとしても書類選考に通過できるということが分かった。
希望の集団面接会
今回は残念な結果だったが、方向性を間違わなければ書類選考に通過できることが分かっただけで収穫は十分にあったといえるのではないだろうか。
そして、これまでの件はキッパリと忘れて、私はまた転職サイトを眺めていた。
30分ほど求人を検索していると、すこし面白そうな仕事を見つけた。
そこはWeb関連の仕事を主業種としている会社のようだ。
私はブログも運営しているし、そのためのアナリティクスツールも利用しているので、全く分からないわけではない。
マーケティングなども若干の知識はあるし、先日取得した資格にも重複している領域がある。
さらにこの企業は一週間後、この転職サイトが主催する集団面接会に出展予定のようだった。
集団面接会といっても大規模なものではなく、20社くらいが参加する比較的規模の小さいものだ。
ここは直接、話だけでも聞いてておくべきだと考えた私は、さっそくこの面接会に参加することにした。(その様子は次回の記事で…)
◆真・転職回顧録-再びの就活編 4/27へ続く
次回:40代無職男、痛恨のミスに悔やむことしきり
①コメント返信頻度について
まず、就職活動をしながらブログにこの量のテキストを執筆することは結構な負担だと察せられます。
しかも内容が人生の浮沈に直結する内容なだけに、文章を吟味する必要があります。
それに対してつく読者のコメントも真剣であるがゆえに長文になりがちで、
ときに辛辣な批難に近いコメントがつくこともあります。
自身の現状の吐露・他者のコメントへの返信の双方においてかなり時間のかかる作業です。
基本的に暗い話が続きます。
精神衛生上鬱憤を吐き出してスッキリする部分とそれを他人に見られる部分とでバーターであり
このブログの意義は本人の心の裡にのみ存在し他者には図りかねます。
ちょっと返信率や頻度について言及するのは酷ではないでしょうか。
私としては返信や更新頻度が高いブログだと感じておりましたのでとても意外です。
苦しい生活をしながら執筆を続けていることを鑑みればむしろ活動に集中するために頻度を下げてもよいのではないかと考えているくらいです。
所詮目的はブログを充実させることではなくあくまで職を得ることなのですから。
②面接について
進展があったことがとても嬉しいです。詳細は存じ上げませんがかなり効果的な資格なのだなと感じられました。
今回、筆者様の志向についてなんとなく掴めました。
礼儀というものを大事にし、筋のとおらないこと曲がったことが嫌いな方とお見受けしました。
慣習的な都合を優先し職業モラルの低い社風の職場ではやっていけないと思います。
よって業界や職種より、「モラルの高そうな会社」に絞るのがよいと思います。
(そういう意味で今回の会社を辞退したのは全く正しいと私も思います。)
「モラルが高そうな」とは面接では十分わるはずもないのでつまり、顧客層の人品や所得の高低で判断することです。
社員の口先より「モラルを高く保たざるを得ない環境であるか?」という見地から検討してみるとよいと思いますよ。
最後に…面接のときに必ず経歴上の不利な点に突っ込まれると思いますが、「不利な部分についての質問をされる時間をアピール部分の時間で限りなく潰す」という作戦が抜群に効果的です。
大体面接時間は限られているので、その部分を後回しにしたりぼやかして出来るだけ別の話題に誘導しても実は気づかれません。
万が一頑なに不利な質問ばかりされる場合、その企業が「端から落とす気持ちしかないが選考の都合仕方なく面接した」という態度に相違ありません。
応援してます!