穴場的家系ラーメンと40代無職の思い出

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私はラーメンが好きだ。

三食ラーメンでいいというほどではないが、都心に行く機会があるたびに、その近くにある評判の高いラーメン屋を事前に調べて食べに行く。

今はこれがささやかな楽しみだ。

私がラーメン好きになったのは、SE時代、同じプロジェクトの先輩に連れられて行ったことがきっかけだ。

ラーメン好きになったきっかけ

小規模で展開しているチェーン店で知名度がそれほど高いわけではない。郊外にあるため交通の便はあまりよくない。穴場的存在だ。

その先輩は、当時私が入っていた会社の寮の近くに住んでいたこともあり、随分とかわいがってくれた。

そのお店はいわゆる家系と呼ばれるラーメンが売りだった。

それまでの私はラーメンを好きでも嫌いでもなかった。

しかし、その店のラーメンをひとたび口にしたとき、こんなうまいものがあるのかと感動したことを今でも覚えている。

中太麺に濃いスープが絡む。チャーシューも分厚い。

麺を食べ終わった後はご飯を頼み、残ったスープにそれを入れて二度楽しむ。

深夜にこんな食べ方をすると翌日に胃がもたれるのは確実だが、それでもやめられなかった。それほどおいしかったのだ。

私のラーメン好きはここから始まった。

その時は泥沼プロジェクトに放り込まれ、連日終電まで残業していた。

帰宅するのは深夜の1時か2時。残業規制が今ほど声高に叫ばれていなかった頃の話だ。

週に二、三回は仕事帰りに先輩とこのラーメンを食べに行った。

給料日には豪華なトッピングを楽しんだ。店では上司や仕事の愚痴を笑い話も交えて麺をすすった。

社畜の唯一の楽しみ

肉体的にも精神的にも疲れていた私にとっては、このラーメンが唯一の楽しみだったのだ。

仕事を辞めた後にもう一度あの店に行ってみたが、もうあの時ほどのうまさは感じられなかった。味が変わったわけではない。

おそらく、仕事のつらさが相まってあのうまさがあったのだ。精神状態は味覚にまで大きく影響を与えるのだろう。

今も機会があるごとに評判の高い店でラーメンを食べるが、あの時のうまさには到底及ばない。

あの先輩はどうしているだろうか。
今の私を見たら悲しむかもしれない。

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