これが最後の勤務【転職回顧録-外伝5/7】

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あらすじ

ギリギリのところで仕事を間に合わせることができた。

この出来事は本当に焦った。万が一のことを考えて準備しておいてよかった…

そして、この日、最後の定例会に参加していた私にちょっとしたサプライズがあった。

引継ぎ業務は完了した

全ての業務を箇条書きにしたうえで、主要な業務は全てはAさんに伝えた。

退職までの時間が迫っていたため、これ以上は時間的に無理だった。

あとは残ったのは細かなことだけ。

それは口頭で簡単に伝えれば十分だった。

これまで色々と大変なこともあったが、これでもう終わりかと思うと、寂しいような晴れやかなような、なんともいえない複雑な気持ちだ。

そんな感じで毎日があわただしく過ぎ、とうとう最終出勤日を迎えた。

しかし、会社にとっては通常の営業日と何ら変わりない。
だからこそ私は、これまで引継ぎをしながらも、進捗に遅れを出さないように時には残業しながら今日まで頑張ってきた。

そうした努力を上司は見てくれていたようだ。

その日行われた進捗報告会で私にちょっとしたサプライズがあったのだ。

「社員と変わらぬ貢献をしてくれた」と労いの言葉をかけてもらい、ケーキと送別の品をプレゼントされた。

ありがたくプレゼントを受け取り、私からも感謝の言葉を述べた。

もらったケーキは、その場にいる皆で食べることにした。
進捗会議という殺伐とした場ではあっても、たまにはこういうことがあってもいい。

私にとっての一番のプレゼントは正社員登用だったが、それでもやはり嬉しかった。

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会議は無事に終わった

ここからは通常業務だ。

本来なら定時に退社するところだが、その日は少し忙しかったので、この日が最後の出勤となる私も残業が必要になってしまった。

退職日なのに残業?と思ったが、しょうがない。

勤務している以上はキッチリ仕事をするのが私のモットーだ。

これが最後のお勤めというつもりで、やらなければいけない業務をなんとかこなした。

2時間ほどで作業は完了した。

帰りがけ、出口で守衛さんに挨拶をして駅に向かう。
なんともいえない感じだ。

また無職に戻ってしまったという実感がまだない。

「さて、今日は妻にピアスでも買って帰ろう」
そう思いながら、雑貨店に入った。

高いものは買えないが、いつも心配をかけていることへの罪滅ぼしだ。

帰りの電車の中で窓の外を見ると、桜がちらほら咲き始めていた。

思えば、この時期はいつも無職かアルバイトだった。
妻や実家の両親には大きな心配をかけてしまっている。

なんでこんな人生になってしまったのか。
きっとどこかで選択肢を誤ったのだ。

もう取り返しがつかないのか、いや、始まりはこれからなのか。

ふと周りを見渡してみた。
たくさんの乗客がいる。

今、この人たちはどんな人生を歩んできたのだろうか。
私と一緒でフリーターもいるだろうし、正社員で頑張っている人もいるのだろう。

「さて、明日からはどう過ごそうか。」

そんなことを思いながら電車に揺られていた。

私はまた、無職40代中年男に戻る。

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◆ 転職回顧録-外伝6/7へ続く↓↓

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