Cafe de 無職

~40代、50代の無職が集う場所~

転職回顧録-30

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OJTが始まって2週間が経った。

外回り仕事にもだいぶ慣れてきた。

その日、比較的早く会社に戻ると見慣れない人がいることに気付いた。私がまだ顔を合わせていない会社の人かと思っていたが、違うようだ。

私の後に入社した新入社員だった(転職回顧録-27を参照)。
当初の話では私以外に二名の新入社員がいるということだったが、事情があってそのうちの一名は入社に至らなかったらしい。
簡単な自己紹介がてら、私はその新入社員に挨拶をした。年齢は私より5歳ほど若い男性だった。年齢差には少し開きがあるが、同期入社がいると少し心強い。

その日も定時で仕事をあがった。
同性で年齢も近い新入社員とは仲良くやっていきたいと考えていた私は、彼を呑みに誘ってみた。

すると二つ返事でOKをもらい、二人で近所の安居酒屋に向かった。

色々と話をしていると、彼も私と同じような境遇で転職してきたことが分かった。
前の会社が傾きかけて転職をしてきたということ、この仕事は未経験であることなど色々な話をした。

そのなかで一つ気になる話を彼から聞いた。どうやら職場での飲みの誘いはNGとのことだった。なんでも、会社の代表はそういうことが嫌いらしく飲みの誘いを口にするのはご法度だという。
かといって、メッセンジャーなどのチャットソフトはPCにインストールしてはならず、就業時間中の携帯電話の使用も禁止されているため、飲み会の誘いをするときは、周囲に気づかれないようにコッソリと口頭で伝えるか、帰宅後、個人的にメールを送るしかないのだという。

くだらない暗黙のルールが次々と発覚してウンザリするが仕方ない。これからは私もそのルールに従わなければならない。なんて窮屈なのだろうとお互い辟易していた。

もともとこの会社はアナログな手法が多いように感じていた。意図的にそのようにしているわけではなく、その他の手段を知らないのだ。

エクセルなどはただの表作成ソフトとしか認識されておらず、関数やVBAなどといったものを利用して作業効率化を図ろうという意識はなかった。
膨大な顧客データはエクセルで作った簡単な表に記載しているだけで、アクセスやその他の管理ツールなどDBをつかおうという考えはない。多くのデータを詰め込みすぎてファイルサイズが大きくなりすぎ、動作が極端に重くなっているし、今の管理方法では、データが誤って上書きされてしまう恐れもある。

その反面、データ持ち出しによる情報の紛失には気を遣っているらしく、USBメモリの使用は禁止。ノートパソコンの使用も禁止。支給すらされていない。
これはこれで構わないのだが、ノートPCを外出先で利用できないのは非常に不便だと感じていた。

新人の彼もこのような問題点を感じていたらしく、二人でひとしきり愚痴ってその日はお開きとなった。

その翌日も、私はいつものように先輩社員と外回りへ向かった。

夕方会社に戻ると、いつもとは違う社内の雰囲気に気が付いた。
どうやら社内でトラブルが起きたらしい。
どうやらそのトラブルの原因は新人の彼だった。(回顧録-31へ続く)

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