Cafe de 無職

~40代、50代の無職が集う場所~

転職回顧録-53

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希望の塾でのアルバイトをすることができるようになり(転職回顧録-52を参照)、早速、指定された日に研修を受けることになった。
研修といっても、勤怠の報告の仕方、使用教材、受け持ちのクラスの説明を受けただけだ。これならば、断りを入れた塾の研修の方が充実していた。
しかしこれはきっと、自分なりの指導方法を模索していってほしいという考えの表れだと勝手に解釈することにした。

そして迎えた授業初日。
服装はラフでよいとのことだったので、チノパン、襟付きのシャツ、ジャケットといういつも通りのスタイルにした。

予定時刻の1時間前に講師控室に入り、まず授業の予習を行った。
この日の科目は中の3数学と英語だ。
それほど難しい内容とは思えなかったが、それは受験をくぐり抜けてきた私だからであって、生徒にしてみれば十分難しいのだ。
そこで、少しくらい授業進度が遅れても構わないくらいのつもりで、適宜、教科書の該当箇所に戻りながら講義することにした。。

それにしても、最近の塾はシステム化が非常に進んでいる。
塾に来た子供はまず、受付窓口に置いてあるリーダにICカードをかざす。すると、メールが各家庭に送られるようになっており、子供がちゃんと塾に行ったかどうかを管理しているのだ。
また、その記録は塾側でも管理しているので、点呼を取る手間が省けるのだ。

やがて外の自転車置き場が騒がしくなり、生徒が集まり始めたことを知る。
この塾では、教室に入るためには講師控室の横を通る構造になっており、その時に見慣れない先生がいることに気付いた生徒が、興味深々といった様子で私を見ていた。

そして私は授業開始3分前に教室に入り、まだ来ていない生徒を待った。
その間、他の生徒が色々と話しかけてきた。
「どこから来たのか」、「何してる人なのか」

住んでいる場所を答えることはできるが、今何をしているのかは答えられないのでお茶を濁しておいた。先生が無職だということが分かってしまうと、威厳がなくなってしまいそうだからだ。

ところで私は“叱らない”、“褒める”、“自分の実力を認識させる”の3つをモットーとしている。“叱らない”と“褒める”はそのままの意味だが、“自分の実力を認識させる”とは、率直にその子の実力を本人に伝えることだ。
例えば、「このままでは志望校合格は無理」とか、「勉強量が全く足りていない」などをそのまま言っているのだ。
これがいいか悪いかの判断は人によって異なるだろうが、私はこれでよいと考えている。

いよいよ授業本番がスタートした。

この日に備え、私はまた小道具を用意してきていた。
竹ひご、マグネット、画用紙を組み合わせて作ったものだ。これで視覚に訴える授業をしようと考えていたのだ。これが好評だったようで、退屈せずに授業を受けてくれた。
このようにダイレクトに反応が返ってくると、作った甲斐があるというものだ。

そうして、1時間半の授業が終わった。
子供の授業時間としては長すぎるため、集中力をいかに継続させるかが今後の授業の課題だと感じだ。

次は英語の授業だ。
先ほどの授業とは打って変わって、この授業では女子生徒の割合が男子生徒よりも多くなった。女子生徒は比較的おとなしいが、かえってこちらの方が授業が難しい。反応が分かりにくいからだ。

その点、男子生徒は、顔つきから理解しているかそうでないかがよくわかるのだが、女子生徒はすました表情の子が多く、表情から理解度を推測するのが困難だ。
また、数学と違って、英語ではグラフが使えないので、お得意の小道具は活用しにくい。英語特有の概念をいかに絵にするかに注力した。

そして、その日の授業は無事終了した。

比較的空いていた電車を乗り継いで帰宅すると、クタクタになっていた。
授業中は気が張っているため何とも思わなかったが、帰宅すると精神的疲労がドっと出てくる。
慣れるまでには少し時間がかかりそうだった。(回顧録-54へ続く)

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