絶望の40代無職男は未経験歓迎の仕事に応募した【転職回顧録-12】

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無職40代男への思いがけない連絡

外資系企業の書類選考に落選して気落ちしていた私に(転職回顧録-11を参照)、別の企業から面接の連絡があった。

まったくの未経験だったが、仕事内容が面白そうなので数週間前に応募していたものだ。

私の年齢はこの時、40代に突入していた。

そんな私にもこんな連絡が来るのだから、転職活動はまったくわからない。

この時期は初夏だったので、スーツで面接に行くにはかなり暑かった。

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どうせ今後も面接に行くこともあるのだから、これを機に1着買っておいてもいいかということで、なけなしのお金でサマージャケットを買うことにした。

もちろんブランド物などは買えない。選択肢は安めのものに限られる。

そこで気分転換がてら、妻と買いに行くことにした。

目当てのお店につき、めぼしい一着を見つけた。手に取ってみると、なるほど生地が薄くて、これなら快適に着れそうだ。
それを背中に当てて、サイズがあっているかどうかをみつくろってもらう。

こうして一緒に買い物に出掛けるのは久しぶりだ。
結婚前のデートの時のを思い出してなんだかうれしかった。

思えば、失職してからというもの、こういう機会がなかったので、妻には随分と寂しい思いをさせてしまっていたのだろう。ごめん。

面接がうまくいくよう頑張ろうと気合を入れなおした。

そしていざ面接日。新しく買ったジャケットを着て家を出た。

会場には開始時刻の1時間ほど前に到着した。場所は土地勘のある横浜でだったので、迷わず来ることができた。

しかし、まだ時間には早すぎたので、近くの喫茶店で涼むことにした。
すると、同じ会社の面接を受ける人が近くに座っているらしく、しきりにPCで会社案内などを眺めていた。

そんな風景を見ているとこっちまで緊張してきた。

その緊張をほぐすため、想定問答集を頭の中で思い出し、こう来たらこう答えるという模擬面接を頭の中で三回ほど繰り返した。

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ぼちぼち時間が迫ってきたので、会社に向かうことにした。

入り口のインターホンで面接に来たことを告げると、採用担当の人がドアを開けてくれた。
すると、中にいた30名ほどの社員が一斉に起立して「こんにちは」と挨拶してくれた。

しかし、こういう対応はハッキリいって苦手だ。大きな違和感を感じてしまう。

実は私自身、中学から大学までずっと体育会系の部活に所属していたので、自分自身もこうしたことをしてきたのだが、社会人になってまでやりたいとは思わないし、そんな社風はいやだ。

ただ、現状ではそうもいっていられない。
こちらもわりと深めにも一礼し、別室で面接の順番を待った。

周りを見渡すと20名前後の応募者が集まっており、年齢層も様々だ。

そうこうしているうちに採用担当者があらわれ、今日の予定を説明してくれた。

簡単な会社案内の後、グループディスカッション形式の面接を行うらしい。
とりあえずメモを取りながら、熱心に説明を聞いている姿勢を装っておいた。

しかし、この後、驚くべきことが起きた。

再就職の面接なのに…モラル的にそんなのあり?

それは、この後行われたグループディスカッションのことだ。

会社案内が終わってグループディスカッションが始まると、採用担当者が放った言葉は「では、こちらの方から志望動機を教えてください。」

グループディスカッションとはそいうものではなくて、ある議題について複数人で議論することなのだけど…

一人ひとりやっていると時間がかかりすぎるから、グループディスカッションという名目で一気に片付けてしまおうという魂胆がみえみえだ。

そもそも志望動機にはプライバシーに近いものが含まれるので、他の志望者の前で言うべきものではない。

しかし、こちらも大した理由もなく面白そうというだけで応募したのだから、あまり偉そうなことは言えない。

ここは考え方を変えて、今後の参考のため、他の人の志望動機を聞いてみることにした。

すると、「公務員試験に合格できなかったから」とか「お金を稼ぎたかったから」とか「そろそろ働かなければマズいと思ったから」など、面白志望動機が次々と出てきた。

もう少し対策を練ってから面接を受けたほうがいいんじゃないの?というレベルの人が多かった。

嘘でもいいからもうちょっと内容を考えようよ…

ただ、この経験は大いに勉強になった。

それは、応募者(すなわちライバル)は案外適当だったり、大したことない人が多いということが分かったからだ。

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これが分かるまでは私は次のように考えていた。
完璧な志望理由を用意して完璧な書類を作成し、面接での受け答えも非の打ち所がない人たちばかりだと。

しかし、どうやらそれは杞憂のようだった。

結局、私はこの面接で落とされてしまったのだが、精神ダメージは全くなかった。
面接で一緒になった人のレベルを考えれば、大したことない会社だったからだ。

おそらく私が落ちたのは、オーバースペックが原因と思われる。
レベルの低い会社で働くうち、いずれ会社に反旗を翻しそうな人材と見られたのかもしれない。

この日以降、面接では緊張することなく、自然体に近い状態で受け答えすることができるようになった。

面接には落ちてしまったが、勉強させてもらえて感謝だ。(回顧録-13へ続く)

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