ここまでのおさらいと今回のお話
営業職という職種を選択肢に含めることを決めた私は、より一層、求人探しに精を出した。
そしてこの日、今までで最も興味をそそられる求人を転職サイトで発見した。
連日のお宝求人に舞い上がる私。
応募書類に熱意の全てを詰め込んだ。はたして、書類選考は突破できるのか?
期待と不安が入り混じる。
40代無職が奮起して求人を探してみると
普段の求人検索の手段としては、主にハローワークの他にも複数の転職サイトや転職エージェントを利用していた。
転職エージェントとは、求職者の代わりに応募可能な求人案件を探し出し、面接のセッティングや給与交渉などを本人の代わりに行ってくれるサービスのことだ。
つまり文字どおり、求職者のエージェント(代理人)として動いてくれる。そしてほとんどが利用無料だ。
無料なら利用しない手はない。
なぜ無料かというと、これにはもちろんカラクリがある。
その求職者が内定に至った場合は、企業からエージェントに報酬が支払われるというわけだ。
報酬額は、エージェントが紹介した人の年収の約3割らしい。
まったくうまい商売を考え付いたものだ。
さて、転職サイトやエージェントサービスに登録した私のもとには、求人紹介のメールが大量に送られてくるようになった。
熱心なエージェントからは面接のアポイントをとりたいとの電話があった。
私は、そうしたエージェントと簡単な電話面談を行い、これまでの職務経験や転職先の希望を伝えた。
話をした限りでは手応えがありそうな反応だった。
そして後日、色々な案件の紹介メールが送られてきた。
これからの展望に期待しつつ、私はそれらに応募していった。
冷たいエージェント
しかし、期待に反してエージェントからはことごとく書類選考不通過の連絡が入る。
なんでも、企業が求める応募要件を満たしていないということらしい。
そんなことが数回続くうちに、あろうことか「ご紹介できる案件はありません」との連絡がきた。
しかし、実際のところ、これは企業側が断っているのではなく、企業に紹介する前にエージェントの方で応募者を選別しているらしい。
その理由としては、依頼主である企業の手間を省くことと、誰かれ構わず推薦すると、人材の質が確保できないからということらしい。
エージェントの役割を考えるとその理由も理解できなくはないし、商売でやっている以上、そのあたりはシビアだ。
ただ、金にならない人材に用はないと言われているようで悔しかったが、これが現実というものだ。私の市場価値は所詮、その程度でしかないのだ。
エージェントにすら見放されたのなら、自分でやるしかない。
またもやお宝求人か!?
そう意気込んで求人を探していると、大手転職サイトで面白そうなE社の求人を見つけた。
どうやら、企業経営のコンサルタントや地域振興を行っている会社のようだった。
実際にサイトを見てみると、仕事内容はなかなか面白そうだし、職場の雰囲気もよさそうだ。
さらには未経験歓迎とある。
大手転職サイトの場合、求人件数が多く閲覧者数も非常に多い。
そうなると、応募人数も膨大な数になる。採用人数は数人程度なので競争率は跳ね上がる。
そう、私が心配なのは、その倍率なのだ。
それに加えて競争率だけではなく、応募者の質もハローワークとは比べ物にならないほど高いだろう。
私がこんな風に考えるのは、転職サイトの求人で書類選考を通過したことがほとんどないからだ。
ついつい、『応募するだけ無駄』と弱腰になってしまう。
しかし、なんにせよ応募する前からびびっていては話にならない。
もうそんなことを言っている状況ではない。
面接まで進めば儲けものくらいの感じで臨めばちょうどいいのだ。
だからこそ、どうすれば採用担当者の目を引く応募書類になるか、そればかり考えながら、論理的かつ説得的な文章になるよう念入りに志望動機と職務経歴書を練り上げた。
それこそ何度も何度も、時間の許す限り推敲を重ねた。
転職サイトの求人ではあるが、ハローワークにも相談してみた。
すると職員は快く私の相談に乗ってくれ、何回か志望動機や職務経歴書の添削もしてくれた。非常にありがたかった。
こうして出来上がった文章を入力し、応募ボタンを押した。
しかし過度な期待は大きな落胆につながる。
なるべく穏やかな気持ちを維持しながら選考結果の連絡を待ことにした。
自力で見つけたA社の求人。万全を期して作成した応募書類は、一次選考を通過することができるのか?