ここまでのおさらいと今回のお話
転職サイトで見つけたA社に応募してみた。
その倍率はきっと、ハローワークとは比べ物にならないくらい高い。
そして、書類選考に通過した場合のみ連絡が来るという。
期待と不安のなか、連絡を待ち続けた。
なかなか連絡がはないが、はたして書類選考の結果はどうなった?
書類選考の結果は…?
あまり期待せずに待つこと約1週間。
まさかの書類選考通過のメールが!推敲に推敲を重ねた甲斐があった。
もちろん書類選考に通過しただけなので内定を獲れたわけではないが、狙いとおりに経歴をアピールできたことがとても嬉しかった。
さて、この次は筆記試験が待ち構えている。
試験会場として指定されたのは都内にある大きな貸し会議場だ。
それを考えると、書類選考を通過して筆記試験を受験するのはかなりの人数にのぼると思われた。
きっとライバルはみな優秀に違いない。
気になる試験内容はというと、教養・数的推理・小論文とのこと。ということは、SPIや公務員試験の類の内容であることが予想された。
それに加えて小論文まで…お腹一杯のボリュームだ。
ただ、私は昔、大学院でそういったトレーニングを受けていたので、小論文にはある程度の自信がある。
しかし、「教養」と「数的推理」は結構なブランクがある。
そこで、より多くの時間を「教養」と「数的推理」の対策に充てることにして、自信のある小論文は、時事問題の内容をポイント解説しているサイトを読むくらいにとどめた。
「教養」と「数的推理」対策として有効な方法は、とにかく問題を解きまくることだ。
しかも、あまりお金はかけたくない。
そこで、近所のブックオフでSPIと公務員試験対策本を2冊ずつ購入してきた。
小論文は何とかなりそうだったが、公務員試験対策本の勉強は結構大変だった。
頭が錆びついており、問題の解き方を忘れてしまっている。
しかし、泣き言ばかりも言っていられないので、挫けそうにになりながら問題集を終わらせ、筆記試験当日を迎えた。
いざ、筆記試験!
会場に到着すると、案の定、そこは150名は収容できそうなかなり広いスペースだった。
中は長机と椅子が並べられ、ホワイトボードには注意書きが記載されている。
所用時間は5時間。かなりの長丁場だ。
欠席者もちらほら見受けられたが、会場はほぼ満席。
周りを見渡すと、年齢層は30代が多いような気がする。
それにしても、試験開始時間を待つ雰囲気は独特のものがある。
まず、最初の2時間は「教養」と「数的推理」だ。
時間になり、監督者の合図とともに皆が一斉に問題に取り掛かった。
これさえ乗り越えれば、残りの小論文はなんとかなる。
かなり集中して問題に臨んだものの、やはり付け焼刃の勉強ではダメだった。
問題の半分くらいを勘で回答した。
マークシート方式で本当によかった…多少は当たっているだろう。
そして15分の休憩をはさみ、最後の科目である小論文開始。
「教養」と「数的推理」の出来が芳しくなかった分、ここで挽回せねばならない。
そう思うと、緊張のあまり、鉛筆を持つ手が震えた。
文字がうまく書けない。こんなことは初めてだ。
深く深呼吸をして『時間はタップリある。大丈夫。』
そう言い聞かせながら、なんとか自分を落ち着かせる。
さてここから正念場だ。
無職の小論文への心構え
通常、小論文のテーマは試験開始までは分からない。そのうえ、テーマを事前に予想するのは極めて困難だ。
だが、自説が説得的なものになるように文章構成を考えて論理矛盾さえ起こさなければ、どんな結論が導かれようとも高得点を狙えるのが小論文だ。
要は、文章構成さえしっかりしていれば、十分、高得点が狙える。
とはいえ、あまりに斬新すぎる結論はその人のパーソナリティに疑問が持たれそうだ。そう行ったことにも気を付けながら、予め考えていた文章構成のフォーマットに小論文を落とし込んだ。
これで小論文の設計図は出来上がった。あとは文字をどんどん書き込んでいくだけだ。
私は無我夢中で鉛筆を走らせた。なんとか書き上げて時計を見ると、終了20分前になっていた。
慌てて誤字脱字の有無を見直し、今持っている力を出し切った答案を提出してきた。
今日の結果は、合格者にのみ一週間以内に電話連絡があるとのこと。
また合格者のみに連絡かよ…やきもきする一週間が続きそうだ。
5時間をぶっ通しで試験を受けると、さすがに疲れた。
自分でも頑張ってと思う。
この日ばかりはご褒美として、帰路の途中に大好きなラーメン屋へ立ち寄った。
今日の試験に合格しているかどうかは分からないが、一人で打ち上げを行った。
ついにA社の筆記試験の合否が判明!はたして、気になるその結果は?