新人営業マンのマツダくん、緊張癖は治らなかった【転職回顧録-41】

マツダくんもオタクさんは少々お疲れの様子

初めてのことだらけで精神的な緊張が続いたせいだろう。
だが、ここは頑張ってもらうしかない。

三日間が終わった時点でタイミングよく金曜日だったので、土日はゆっくり休むように告げた。

なにせ月曜からはいよいよ、地獄の郊外巡りが始まるからだ。

なぜ地獄かというと、郊外の外回りは移動距離が多い割に実りが少ない。

そして私自身、この郊外の外回りがきっかけとなり仕事へのモチベーションが下がり始めたのだ(回顧録-33回顧録-36を参照)。

事前にこのことを二人に話そうかどうか迷ったが、先入観を持ってほしくなかったので、あえて黙っておくことにした。

ただ、郊外を回るにあたって相当な距離を歩くことは、事前に伝えておいた。

そして週が明けた月曜日。
オタクさんはそれに備えて歩きやすそうなパンプスでやってきた。

やる気は十分のようだ。
何事にも楽しんで取り組む彼女にとって、郊外の外回りはちょっとした遠足気分かもしれない。

そして、朝礼が終わり、我々はさっそく外回りに出発した。

電車に乗ること40分。そこからバスに揺られて30分。その後20分歩いた。
この辺りまでくると、都内とは思えないほど田んぼや畑が多い。

それにしても、たった1件の訪問のために合計で約1時間半の移動だ。
非効率なことこの上ない。

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この日一件目も、いつものとおり序盤はマツダくんに話を進めてもらい、途中から私にバトンタッチするという流れで話を進めた。

マツダくんが緊張気味に話をするせいで、その場が全体的に堅い雰囲気になってしまったが、時折見せるオタクさんの笑顔のおかげで、その雰囲気が少し和む。

もしかすると、営業は男性ばかりで行うよりも、女性もいた方が場が柔らかになっていい影響が出るのかもしれない。

そして肝心の結果はというと、残念ながら新規サービスの申し込みには至らなかった。
これは私の力不足によるものだ。

そして一件目からバスで移動すること30分。
二件目の訪問先に到着した。

インターホンで担当者を呼び出す役割をオタクさんにやってもらうことにした。
彼女は私からのいきなりの指名に驚いていたが、快く引き受けてくれた。

念のためその場で5回ほど練習を行い、いざ本番。

初めてとは思えないほどスムーズだった。
これも学生時代に接客業のアルバイトをしていた賜物だろう。
これにはマツダくんも驚いていた。

しかし、残念ながら担当者不在であえなく撃沈。
まあここは飛び込みで行ったので仕方ない。

続いてその近くにある三件目。
担当者の呼び出し役は先ほどのとおりオタクさん。

そしてマツダくんにはこれまでに加えて、私が行っていた役割の約半分を担当してもらうことにした。
つまり、私に代わって彼がサービスの説明や提案をお客さんに行うことになるのだ。

呼び出し:オタク
サービス説明:マツダ
締め:私

この役割分担を確立すれば、私の作業も随分と楽になるし、彼らにとっても大きな経験となるだろう。

そしていざ本番。
まず、オタクさんによる担当者呼び出しは問題なく終わった。
次はいよいよマツダくんの番だ。

名刺交換を済ませ、みなで席に座る。
彼の緊張は誰の目から見ても明らかだった。

気持はよくわかるが、これは誰もが乗り越えなければならない壁なのだ。
もし何かあったときはフォローをしなければならないので私も緊張する。

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半ば祈るような気持ちで彼の隣に座って話を聞いていた。

案の定、噛みまくりで今一つ要領を得ない。
仕方ないので、頃合いを見計らって助け舟を出した。

これでは契約を取ることはできないだろうが仕方ない。
入社したての頃はそんなものだ。人材育成のための授業料だ。

三件目の訪問終了後、マツダくんはずいぶんとへこんでいた。
私とオタクさんとで慰めながら四件目の訪問先へと向かうのだった。

◆ 転職回顧録-42へ続く↓↓

新人営業マンの成長【転職回顧録-42】
個人経営の小さな喫茶店を近くに偶然見つけたので、そこで昼食をとることにした。この場合は私がご馳走することになる。
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