Cafe de 無職

~40代、50代の無職が集う場所~

転職回顧録-44

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引継ぎも残すところあと二日だ。

この頃になると、YさんとZ君は外回りにだいぶ慣れてきた。
まだ契約獲得というわけにはいかないだろうが、少なくともお客さんの話を聞きに行くくらいはできるようになった。

その日はいつもより特に移動距離の長い一日で、いつものように、客先での大部分の役割を二人に任せ、私はフォローに回っていた。

1件目を終え、2件目の訪問先までは徒歩で30分ほどある。
三人で歩いていると、Z君がだんだんと遅れをとりだした。
どうやら歩き疲れたので少し休みたいらしい。

手のかかる子だ。
仕方なしに近くにあった駄菓子屋でお菓子を買い、その軒先で少し休むことにした。
このZ君、学生時代は体育会系野球部出身なので体力に自信はあるはずなのだが・・・ちょくちょく泣き言が入るのが玉にキズだ。
Yさんといえば、相変わらずニコニコしている。徒歩での長距離移動に備えて歩きやすい靴を履いてくるなど、彼女の方が用意周到で頼もしい。
凸凹コンビだが、それがいいのかもしれない。

さて、少し休んで出発。
2件目は設立間もない小さな会社で、相手方担当者によるとインターネットの通信費を節約したいということだった。
ちょうど資料を持っていた私はこのチャンスを逃したくないと考え、一通りの説明をしたところ、ぜひ契約したいという。
ハッキリいうと、この契約が取れたところでウチの会社に入る利益は本当に微々たるものだが、契約の瞬間を二人に体験してほしかった。非常にありがたかった。

無事、申込書にサインと押印をもらうことができ、あとは事務所で必要手続きをとるだけだ。
この手柄はZ君に譲ることにした。
Z君に「これは君が取った契約だ」ということを伝え、間違いのないように社内手続きを踏むことを念押した。
さっきまであれほど疲れたといっていたのに、今はニコニコしている・・・

さて三件目というところで、時間がかなり押していることに気付いた。駄菓子屋での休憩と予想外の契約で思ったより時間がかかってしまったようだ。
ここから先はタクシーを使うほか仕方なかった。ここは自腹を切るしかない。

そしてなんとかその日の予定を終え、Z君が契約を取ったことを報告した。
新人のお手柄に上司も気をよくしていた。
おそらく上司は、私のフォローがあってこそ取れた契約だということは分かっていただろうが、そこはあえて隠しZ君を褒めていた。これでいいのだ。Z君のモチベーションをあげることに全力を注いでほしい。

ついに明日で引継ぎ兼OJTが終わる。少し寂しい気がした。(回顧録-45へ続く)

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