【無職中年男は再就職できるのか? 転職回顧録-68】無職中年男、中3女子の個別授業を担当する

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ブラック臭が強めの会社へ面接に行った(回顧録-67を参照)

その翌日、塾での仕事が終わってから塾長に昨日の面接の一件を相談してみた。

建物が全体的に黒色と金色だったこと、面接官の態度が横柄だったことなどなど…

すると、「やめておいた方がいね」と即答だった。

やはりそうか。

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私の判断は正しかった。

まあ建物の色は別にしても、全体的な雰囲気や面接官の態度から、その会社がどういうところかの予想はつく。

しかし、せっかく面接を受けたのだからという気持ちもあり、自分の直感にどこか自信がもてなかったが、この塾長の一言で決心がついた。

おそらく私は、自分の判断を誰かに後押ししてほしかったのだろう。
求職者は常に不安なのだ。

後日、二次面接の連絡が来たが、丁重にお断りした。

内定を焦るあまり、変な会社に入ってしまったのでは元も子もない。私のことだ。どうせすぐに辞めてしまうだろう。

気分を入れ替えて、また翌日から塾講師としての毎日を過ごすことになった。

この頃から、新たな授業の依頼が多くなった

それも集団授業ではなく、個人授業だ。

この塾は基本的に集団授業を行っているが、どうしてもという保護者の要望ああれば、こうして個人授業も実施している。

こういったフレキシブルな対応ができるのも小規模塾ならではのメリットだろう。

私が新たに担当したのは中3の女の子で、数学全般に悩みを抱えていた。

不真面目というわけではないが、教科書に書かれている説明を読むことが面倒になり、基本を理解しないままここまで来てしまったようだ。

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実際に標準レベルの問題を解かせてみたところ、ほとんど理解できていなかった。

そして、この日から数学の猛特訓が始まった。
なにせ受験までの時間は限られているので、過去問を中心とした授業を行うことにした。

数学嫌いの子が躓きやすい分野は関数と方程式だ。

それぞれがどんな役割を持っているか、理解があやふやなまま授業を聞いてきたツケが回ってきている。

これが理解できなければ、平面図形や空間図形も解くことができない。

今思うと、かなりの詰め込み授業をしたと思う。

なにせ、私は鬼となって通常の3倍の量の宿題を課していたからだ。

しかし、それにも負けず彼女は頑張っていた。
どうせならその意気込みを最初から見せていればよかったのだが・・・

結局彼女は、予定していたレベルの学力に到達することができた。

過去問も5年分はマスターし、予想問題も7割程度はなんとか得点することができた。
あとは、本番でこの力を発揮できれば・・・。

そして、入試本番を迎えた。

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なんと私は、その校舎の校門付近で彼女の到着を待ち、激励することになった。

こういうことを極端に嫌っていた私だが、乗り掛かった舟だ。やるしかない。

本人には内緒だったため、当日入試に来た彼女は驚いていたが、これで気合が入ったようだ。

入試を終えた後、彼女はすぐに塾にやってきて、手応えは五分五分だと不安そうな表情を浮かべていた。

私もまるで父親のように、祈るような気持ちで数日間、合否の結果を待つことになった。

果たして、結果はいかに…(回顧録-69へ続く)

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