無職に舞い戻った40代中年男の絶望と苦悩【転職回顧録-倒産編7/8】

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ここまでのおさらいと今回のお話

やっと順風満帆な人生が!と思ったのも束の間、まさかの 倒 産

いったいこんな結末を誰が予想することができただろうか。

それに私は結婚してからまだ1年も経っていないのだ…

「なぜこんなことになってしまったのか」と自問自答するも、私の力ではどうすることもできなかった。

このことを妻にどう話そうか…

そして意を決して、会社はもう長くはないことを妻に告げ、今後のことを話し合った。

はたして二人で出した結論は?

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一寸先は闇

昔の人はうまいことを言うものだとつくづく思った。

この会社に勤めているときに私は結婚していた。

色々あって人生の選択を間違えたりしてきたが、それがやっと軌道に乗ったと思っていた矢先、まさか会社がなくなるなんて…

そもそも妻にプロポーズしたとき、『この人とならこの先も大丈夫だ』と信じてくれたからこそ、彼女は私と結婚してくれたのだろう。

それなのに、1年もたたないうちにこんなことになるとは予想もしていなかっただろう。

倒産を告げられたその日の帰り道、『これから先どうしようか…』そんなことばかり考えていた。

帰宅して夕飯を食べた後、私は意を決して「ちょっと話があるんだけど…」と話を切り出して、妻にテーブルへ座ってもらった。

深刻そうな顔をしている私を見て、妻は「なにかあるな」と思っていたそうだ。

話を切り出すのに時間がかかったが、やっとの思いで妻に倒産のことを告げた。

妻はかなり驚いていた。

それはそうだろう。まさか結婚して数か月で、会社の倒産を告げられるとは…

倒産が決まったとはいえ、今日の明日ということではない。しかし、長くても2,3年のうちにつぶれてしまうことは目に見えていた。

仮に最後の最後まで会社に残ったとしても、倒産してしまった時点での私の年齢は40を超えている。そうなれば再就職の道は絶望的だ。

個人的なツテがあれば話は別だが、そんなものはない。だとすれば、一刻も早く手を打っておかなければいけない。

そこから、時間をかけて今後のことを二人で話し合った。

40歳手前ならまだ再就職も可能かもしれない。それに今のタイミングでの退職ならば、退職金を割増で支払ってくれる。

そして二人で出した結論は、早期退職に応募することだった。

早期退職を決めてから

後日、義両親にもこのことを話した。

義両親からすれば、安定した収入のある男に娘の将来を託したわけだから、裏切られた思いではなかっただろうか。

とはいえ、倒産したのは私のせいではない。しかし、そんなことはとても言えない。

早期退職を決めたのだから、いつまでも悲嘆してばかりいられない。すぐにでも転職活動をはじめなければ。

そう思った私は、いくつもの転職サイトやエージェントを利用して、経験が活かせそうなものがあれば職種を問わずに応募した。

数年ぶりに履歴書や職務経歴書を書いていると、数年前のツラい日々が蘇る。

ただ、早期退職といってももすぐには退職するわけではないので、就職活動は土日に限られる。

また、近所のハローワークは平日しか開いていないので、残った有給を使ってハローワークの担当者に相談に行った。

また応募書類を作成するにあたっては、

「どうやれば採用担当者の目を引く文章になるか」
「論理が矛盾していないか」
「無理がないか」

ということを考えながら文章を何度も推敲した。熱意を示すために企画書なんかも添えたりしてみた。

そんなことを繰り返しながらやっとの思いで仕上げた応募書類も、ほとんどの場合は書類選考ではじかれてしまう。

この時点で応募は40社を超えていた。

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決まらない転職先

あまりにも書類選考で落ちてしまうことが続いていた。試しに、その割合を計算してみたところ、面接に進むことができたのは応募件数の10%に満たなかった。

おそらく、原因は年齢だろう。

採用側からすれば、転職回数の多いおっさんよりも30代前後の人のほうがいいに決まっている。

きっとアラフォーの未経験者などに興味はないのだろう。

それに加えて採用側は、私のことを人員整理のためにリストラされた人材としてみているおそれがあった。

そうなればますます、面接に呼ばれるわけがない。

転職サイトを見ていると、社内風景として掲載されている写真には、おしゃれなオフィスが写ってされており、そこで働く人たちはキラキラと輝いており、みんな楽しそうだ。

それを見るたびに悲しいような悔しいような気持ちが湧いてくる。

なぜ私ではダメなのか。

そんな思いが頭から離れない。このままどこにも決まらないのか、どうやって生活していけばいいのか。

卑屈になっていても事態が好転しないことは十分わかってはいたが、気持ちが吹っ切れることはなく、寝ていても夜中に起きてしまうことが何回もあった。

私だけでなく、妻も精神的にしんどかったに違いない。

結局、転職先が決まらないまま退職日を迎えることになった。

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◆ 転職回顧録-倒産編8/8へ続く

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