会社としてのおかしな姿勢があらわになった。ダメだろ、ここ。【転職回顧録-管理職編6/15】

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ここまでのおさらいと今回のお話

社長・部下、その他色々なことに違和感を覚えはじめた私は熊さんに電話で相談してみることにした。

どうやら彼の部署も似たようなかんじらしい。やはり、会社としてどこかおかしいのは明らかだ。
従業員への教育が間違いがあるのかもしれないし、社長の姿勢に問題があるのかもしれない。

もしかしたらこの会社、社員はみんな、すこしおかしな感覚の人ばかりの集まりではないか?長らく無職だった私も人のことを言えたものではないかもしれないが、それらを差し引いても違和感がぬぐえない。

不気味な不安感がむくむくと頭をもたげてきた。

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社長からの厳しい叱責、仕事のおかしな進め方

全てのことに違和感を覚え始めた私は熊さんに電話で相談してみることにした。

そして、その日の仕事終わりに、いつもの喫茶店で待ち合わせることになった。

私より少し遅れてやってきた熊さんの顔もどことなく沈んでいるように見える。

席について、二人でコーヒーをすすりながら、まずは私の近況を伝えた。熊さんは頷きながらそれを聞いている。

ひとしきり今の現状を話した後、浮かない顔の熊さんのことが気になったので、私はその理由を聞いてみることにした。

するとどうやら、熊さんのところも同じような状況らしい。

パワハラが横行しているのは私の部署だけではなかったのだ。

Image by kmicican on Pixabay

どうやら、一日に何度も社長から電話がかかってきて、そのたびに怒鳴り散らされるらしい。

状況は私と全く同じだ。

そんな話を聞いているうち、定年まで何十年もこの会社で勤め続ける自信がなくなってきた。

世間一般の人からすれば、「仕事にありつけただけありがたいと思え」と言われるだろう。

そして、高い給料をもらえる仕事なら我慢も必要だと指摘されるかもしれない。

しかし、恫喝まがいのパワハラを受けている張本人からすれば、それどころの話ではない。

こんな状況が続けば、精神を病むか病まないかのギリギリのところまで来るのは明白だ。

もしうつ病になってしまったら、回復するにはとてつもない時間がかってしまう。いや改善はするにせよ、治ることはないのかもしれない。

そうなってしまったら誰が責任取ってくれるのか。自分ひとりなら最悪まだよいが、私には妻がいるのだ。

家族の大黒柱の私が倒れてしまったら…と思うと恐ろしい。

これはどうやら、身の振り方をじっくり考え直す必要があるのかもしれない。

結局、精神的なバランスを崩さないようにお互い十分に気を付けようということでその日は解散した。

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憂鬱なイベント

過酷な状況に置かれているのは私だけではないことが分かっただけで少しは気が楽にはなったものの、根本的な事態の解決にはならない。

そして私にはとても憂鬱なことが待ち受けていた。

それは、約一週間にわたり泊りがけで行われる会社主催の大規模なイベントのことだ。

なにが憂鬱かというと、このイベントには、パワハラ社長とその役員一同が勢ぞろいするからだ。

私は部門長として彼らに付いて回ることになっているため、常に罵倒の嵐を受け続けることが予想される。

Image by jwvein on Pixabay

まるで白い巨塔に出てくる院長の巡回シーンのようだ。こんなのは地獄以外の何物でもない。

考えただけでも胃がキリキリと痛かったが、妻の前ではそんな弱気な姿を見せられない。

しかし、就寝時などはこのイベントのことが頭に浮かんできてを考えてしまい、すぐには眠れない。

そして、ついに地獄のイベント当日がやってきた。

私は一週間分の荷物をキャリーケースに詰め、重い足取りで家を出る。

いよいよ地獄の出張が始まった…

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◆ 転職回顧録-管理職編7/16へ続く

憂鬱なイベントが開催された。はたして精神的に耐えられるかどうか…

40代元無職中年男、出張先で邪魔者扱いされる【転職回顧録-管理職編7/15】
一日目:なんとかやり過ごすことができた。二日目:会議で細かな数字を求められたが、即座に答えることができなかった。会議終了後、社長が私のもとにやってきて「さっきの質問にスムーズに答えられなかったのはお前の不手際だ」と厳しく叱責された。「こんなことが続くようだと先は長くないぞ。代わりはいくらでもいるんだ」とすごまれた。三日目:社長のカバン持ちに徹した。カバン持ちだが、移動中は常に私への小言のオンパレードだ。時折、自慢話も出てくるため、それに乗っかって話を膨らませるようとすると「馬鹿者!お前は本当に頭が悪いな」と、結局は怒られる羽目となった。社長に嫌われているのがハッキリ分かる。
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