【無職中年男は再就職できるのか? 転職回顧録-87】元無職中年男の管理職は、メンタルが弱すぎた

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社長からの度を過ぎた厳しい叱責、おかしな仕事の進め方

全てのことに違和感を覚え始めた私は熊さんに電話で相談してみることにした。

電話したその日の夕方、いつもの喫茶店で待ち合わせすることになった。

私より少し遅れてやってきた熊さんの顔もどことなく沈んでいるように見えた。

席について、二人でコーヒーをすすりながら、まずは私の近況を伝えた。

熊さんは頷きながらそれを聞いている。

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それにしても、浮かない顔のくまさんのことが気になったので、その理由を聞いてみた。

するとどうやら、熊さんも同じような状況らしい。

パワハラが横行しているのは私の部署だけではなかったのだ。

そして、思いもよらぬ言葉を聞くことになる。
「俺、もうやめようと思う」

びっくりした私は、彼の話をもう少しを聞いてみることにした。

それによると、一日に何度も電話がかかってきて、そのたびに怒鳴り散らされ、精神的に限界らしい。

状況は私と全く同じだ。

こんな話を聞いているうち、この組織でこの先何十年もこの仕事を続けられる自信がなくなってきた。

世間一般の人からすれば、「仕事にありつけただけありがたいと思え」と思われるだろう。

そして、高い給料をもらえる仕事なら我慢が必要だと言われるかもしれない。

しかし、恫喝まがいのパワハラを受けている張本人からすれば、それどころの話ではない。

精神を病むか病まないかのギリギリのところまで来ているのだ。

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一度うつ病になってしまったら、回復するにはとてつもない時間がかってしまう。いや治ることもないのかもしてない。

そうなってしまったら誰も責任など取ってくれない。

自分ひとりなら最悪まだよいが、熊さんも私にも妻がいるのだ。

どうやら、今後の身の振り方をあらためて考え直さなければならない段階に来ているかもしれない。

お互い、精神的なバランスを崩さないように十分気を付けようということでその日は解散した。

過酷な状況に置かれているのは私だけではないが分かっただけで、少し気が楽にはなったものの、私には非常に憂鬱なことが待ち受けていた。

それは、約一週間にわたって開催される大きなイベントのことだ。

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なにが憂鬱かというと、このイベントにはパワハラを行う社長とその役員一同が勢ぞろいするからだ。

私は部門長として彼らに付いて回ることになっているため、常に罵倒の嵐を受け続けることが予想される。

まるで白い巨塔に出てくる院長巡回シーンのようだ

こんなのは地獄以外の何物でもない。考えただけでも胃がキリキリと痛かった。

しかし、妻の前ではあまり憂鬱な表情を見せるわけにもいかない。

そして、ついにイベント当日がやってきた。
私は一週間分の荷物をキャリーケースに詰め、重い足取りで家を出るのだった。(回顧録-88へ続く)

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