無職40代中年男が学生時代の親友と晩飯を食べた結果・・・

奈良にいる親友から久しぶりに連絡があった。

彼とは大学院時代に同じ研究室で同じ時間を過ごした仲だ。あの時はよく一緒に夕飯を食べたりしていた。

気さくな性格のナイスガイだ。

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なんでも、出張で上京するため、久しぶりに会おうということだった。

会社員時代なら喜んで会っていたところだが、40代無職男の場合はそうはいかない。

恥ずかしいのとお金がないのと、その他いろいろと躊躇してしまう。なにせ、私がこんな状態であることをまだ打ち明けていない。

彼の中では、まだ私は東京でバリバリ働いているイメージがあるはずだ。だからこそ、余計に気が引ける。

ちなみに彼は医大の講師としてアカデミックなポストに就いている。いわゆる若手研究者だ。40代無職な男からみれば羨ましいことこのうえない。

しかし彼はここに至るまで、少しでも上のポジションにいけるよう色々な大学を転々としてきたことを私は知っている。

また、実験の成果を出さなければいけない焦りなど相当な苦労をしたことだろう。

妻にこの話をしたところ、行ってこいと言われた。

むしろ、友達からの誘いには積極的に応じろというニュアンスだった。

これにはちょっと意外だったが、私の気分がふさぎがちになるのを妻なりに心配してくれたのだろう。

ということで、ありがたく数年ぶりにその親友に会ってくることにした。

久しぶりに見る彼は大学院時代と変わっていなかった。

やや頭髪が寂しくなっていたが、それは私も同じ。お互い老けたねとしみじみ話した。

そして、その場で遂に私は今の状況を打ち明けた。今、仕事をしていないこと、これから自営業でやっていこうという考え、妻との関係性。

彼はビックリしていた。まさか私がそんな状況になっているとは夢にも思っていなかったそうだ。

でも、こ話をすることができて肩の荷が下りた気がした。

金を借りたいとか知り合いの会社があれば紹介してほしいとか、そんな下心はない。

ただ、苦しい気持ちを人に話すことで気持が軽くなるものだとしみじみ思った。

人生はうまくいかない。むしろうまくいくことの方が多い。

私の性格上、会社が倒産してしまったりその後の転職がうまくいかなかったりと、自分の不運を嘆き、悲観してしまいがちになってしまう。

だが、彼と話しているうちに少し気分が明るくなった。
友達とはいいものだ。

相変わらず、人生を着実に歩んでいる友達に僻みや妬みを感じることはあるし、これからの不安が解消されたわけではない。

おそらく、気分的なアップダウンはこれらからもあると思う

しかし、人生を諦めるにはまだ早い。もう少し前進していこうと思えた。
彼と本当に話せてよかった。

互いに激励してその日は友達と別れた。

無職40代が親友と酒を呑んだ結果、前向きな気持ちになることができた。

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