無職40代男の唯一の友人、熊さんのその後。【転職回顧録-外伝-7/7 ※最終回】
私が会社を辞めてからしばらくの間は彼からの連絡はなかったし、こちらからもメールしたりすることはなく、時間だけが過ぎていった。
無職40代中年男による転職ブログ
私が会社を辞めてからしばらくの間は彼からの連絡はなかったし、こちらからもメールしたりすることはなく、時間だけが過ぎていった。
一本の電話がかかってきた。おそらくあの人だろう...そして、用件もなんとなく予想はついている。スマホをのぞいてみると、やはりあの人からの着信。
帰りの電車の中で窓の外を見ると、桜がちらほら咲き始めていた。思えば、この時期はいつも無職かアルバイトだった。なんでこんな人生になってしまったのか。きっとどこかで選択肢を誤ったのだ。もう取り返しがつかないのか、いや、始まりはこれからなのか。
私がいつもやっている仕事のデータ集計を行ってもらうことになった。この作業結果は、実際にクライアントへ納品する書類のひとつとなる。
Aさんは仕事は早いのだが、雑なうえにオフィスソフトのスキルがあまりに低い。数字の扱いが適当だ。これでは今後の仕事に支障が出てしまうことになる。
上層部の仕事内容を見てみると、この仕事が魅力的には見えなくなってきた。それにくわえて、正社員登用の話がなかなかおりてこない。
経験職で応募したアルバイト先ではベンチャー企業だ。ドキドキの初出社当日を迎えた。