Cafe de 無職

~40代、50代の無職が集う場所~

転職回顧録-39

calendar

reload

スポンサーリンク

Z君の緊張はなかなか解けない(転職回顧録-38を参照)。

その日は訪問先で、契約内容の変更手続き説明を行うことになっていた。
事前に話す内容を打ち合わせして、まあこれなら大丈夫だろうということでいざ本番。

しかし、インプットした内容を一言一句間違えずに話すことに気を取られすぎ、早口で噛みまくりの結果となってしまった。横で聞いていた私も、彼が話す内容を全く理解できなかった。
先方の担当者もチンプンカンプンだったらしく、困惑した表情を見せている。
ここは先輩社員である私の出番だ。私まで慌ててはいけない。自然な感じでフォローに入り、必要書類をもらって事なきを得た。
この後、さすがにZ君は意気消沈して頭をうなだれていた。

こういう場合、上司によってはその対応を叱責する人もいるだろう。
しかし、私はそういう考えではない。
なぜなら今回の結果は、Z君なりに努力したがうまくいかなかっただけである。そのプロセスを評価しつつも今後の改善策を一緒に考えた方が、本人にとってメリットがあると考えるからだ。

彼はデキるサラリーマンというよりは、周りからかわいがられるタイプの人間だ。親しみやすい人間として、むしろ私よりもはるかに結果を出せるのではないかと思う。これがいい薬となって、より成長してくれることに期待していた。
だからこそ私は、これまでの経験を踏まえた自分なりのコツを彼に伝えた。彼には大きな伸びしろがあるはずなのだ。

そして、ある日、いつものように外回りを終え、出先で書き残した日報を社内で書いていると代表に呼ばれた。おそらく先日、修正のうえ提出した目標設定の件だろう(転職回顧録-38を参照)。

先日とはいったものの、この段階で提出してから約二週間が経とうとしていた。
私が部屋に入ると、そこで話されたのは設定した目標を達成できそうかどうかということだった。
私は厳しい目標ですが頑張りますとしか答えることができなかった。

ところでよくある話だが、私がこの会社に入社するときは一定期間は契約社員という形で入社し、それが明けると晴れて正社員として登用されることになっていた。
しかし代表からついに、正社員登用は難しいということが言い渡された。たしかに、この成績ではそれも仕方のないことかもしれない。要は双方合意による契約期間満了での退職ということになるだろう。
またしても無職という現実が目の前に迫ってきた。

私はすぐには答えることができなかった。今後のことを妻とも話し合うために一日だけ回答を待ってもらうことにした。
もしかしたらこんな日が来るかもしれないと薄々覚悟はしていたが、本当にその日がやって来ると頭が真っ白になるものだ。

この仕事に向いていなかったのだ。私はそう自分に言い聞かせることしかできなかった。(回顧録-40へ続く)

スポンサーリンク

この記事をシェアする

コメント

コメントはありません。

コメントどうぞ。お気軽に!